目次
記事の要約
- WordPressプラグインPage View Countの脆弱性CVE-2025-2816が公開された
- バージョン2.8.0から2.8.4で認証済み攻撃者によるデータ改ざんが可能
- サービス拒否攻撃(DoS)につながる可能性がある
WordPressプラグインPage View Countの脆弱性情報公開
Wordfenceは2025年5月1日、WordPressプラグインPage View Countの脆弱性CVE-2025-2816に関する情報を公開した。この脆弱性により、サブスクライバー以上の権限を持つ認証済み攻撃者が、プラグインの設定値を不正に改ざんできる可能性があるのだ。
具体的には、Page View Countバージョン2.8.0から2.8.4において、yellow_message_dontshow()関数の権限チェックが不足していることが原因である。この欠陥を悪用することで、攻撃者はサイトの設定値を書き換え、サービス拒否攻撃(DoS)を引き起こしたり、登録機能などを不正に有効化したりできる可能性がある。
この脆弱性は、a3rev社が開発したPage View Countプラグインに影響を与える。Wordfenceは、この脆弱性を発見したKenneth Dunn氏に謝意を表している。影響を受けるバージョンは2.8.0から2.8.4までであり、それ以外のバージョンは影響を受けない。
脆弱性詳細と対策
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-2816 |
公開日 | 2025-05-01 |
影響を受けるプラグイン | Page View Count |
影響を受けるバージョン | 2.8.0~2.8.4 |
脆弱性の種類 | 認証されていないデータの変更、サービス拒否(DoS) |
深刻度 | HIGH (CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:H/A:H) |
開発元 | a3rev |
発見者 | Kenneth Dunn |
CWE-862: 権限不足
この脆弱性は、CWE-862: 権限不足に分類される。これは、アプリケーションが、アクセス制御を適切に実装していないために発生する脆弱性だ。具体的には、認証済みのユーザーであっても、必要な権限を持っていない場合に、本来アクセスできないデータや機能にアクセスできてしまうことを指す。
- 権限チェックの欠如
- 不適切な権限設定
- ロールベースのアクセス制御(RBAC)の不備
Page View Countプラグインの脆弱性は、権限チェックの欠如が原因で発生した。そのため、攻撃者は低い権限でデータの改ざんが可能となるのだ。
CVE-2025-2816に関する考察
Page View Countプラグインの脆弱性CVE-2025-2816は、WordPressサイトのセキュリティリスクを高める深刻な問題だ。迅速なアップデートによる対策が不可欠であり、ユーザーは最新バージョンへの更新を怠らないようにする必要がある。この脆弱性によって、サイトのデータ改ざん、サービス拒否攻撃、さらには悪意のあるコードの注入といった被害が発生する可能性がある。
今後、同様の脆弱性が他のWordPressプラグインでも発見される可能性がある。そのため、プラグイン開発者は、セキュリティに関するベストプラクティスを遵守し、定期的なセキュリティ監査を実施する必要があるだろう。また、WordPressユーザーは、使用するプラグインのセキュリティ状況を常に確認し、アップデートを適用することが重要だ。
さらに、WordPressコア自体にもセキュリティ上の脆弱性が存在する可能性があるため、WordPressコアのアップデートにも注意を払うべきである。セキュリティ対策は、プラグインだけでなく、WordPress全体を考慮して行う必要があるのだ。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-2816」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-2816, (参照 2025-05-15).