D-Link DIR-605Lの脆弱性CVE-2025-4445公開、リモートコマンドインジェクションへの対策を

記事の要約

  • D-Link DIR-605Lの脆弱性CVE-2025-4445が公開された
  • wake_on_lanコマンドインジェクションの脆弱性で、リモート攻撃が可能
  • 既にサポートが終了している製品にのみ影響する

D-Link DIR-605Lの脆弱性情報公開

VulDBは2025年5月9日、D-Link DIR-605Lにおける深刻な脆弱性CVE-2025-4445を公開した。この脆弱性は、wake_on_lan機能のmac引数の操作によってコマンドインジェクションを引き起こすものだ。

攻撃者はリモートからこの脆弱性を悪用し、コマンドインジェクションを実行できる。そのため、システムの乗っ取りやデータ漏洩などの深刻な被害につながる可能性があるのだ。この脆弱性は、既にD-Link社によって認識されており、早期に情報開示が行われた。

しかしながら、この脆弱性影響を受けるのは、D-Link社が既にサポートを終了しているDIR-605L 2.13B01バージョンのみである。そのため、最新のファームウェアにアップデート済みの製品は影響を受けない。

脆弱性詳細と影響範囲

項目詳細
脆弱性名CVE-2025-4445
影響を受ける製品D-Link DIR-605L 2.13B01
脆弱性の種類コマンドインジェクション
攻撃方法リモート攻撃
CVSSスコア5.3 (MEDIUM)
CWECWE-77: Command Injection, CWE-74: Injection
公開日2025-05-09
VulDB

コマンドインジェクションについて

コマンドインジェクションとは、攻撃者が悪意のあるコマンドをシステムに実行させる脆弱性のことだ。この脆弱性は、アプリケーションがユーザーからの入力値を適切に検証・サニタイズせずに、直接システムコマンドとして実行してしまう場合に発生する。

  • ユーザー入力を適切に検証する
  • 入力値をエスケープする
  • 最小権限の原則を守る

適切な対策を講じることで、コマンドインジェクションによる被害を最小限に抑えることが可能である。そのため、開発者はセキュリティに関するベストプラクティスを理解し、実装することが重要だ。

CVE-2025-4445に関する考察

D-Link DIR-605Lの脆弱性CVE-2025-4445は、既にサポートが終了した製品にのみ影響する点が良かったと言える。影響範囲が限定的であるため、大規模な被害拡大のリスクは低いからだ。しかしながら、サポート終了製品を使用し続けているユーザーは、攻撃の標的となりうる。そのため、早急な機器更新が求められるだろう。

起こりうる問題としては、脆弱性を悪用した攻撃によるシステム乗っ取りやデータ漏洩がある。解決策としては、サポート終了製品からの移行、セキュリティ対策ソフトの導入、ファイアウォールの設定強化などが考えられる。また、定期的なセキュリティアップデートの適用も重要だ。

今後、同様の脆弱性が他のD-Link製品にも存在する可能性がある。そのため、D-Link社には、製品のセキュリティ強化に継続的に取り組むことが期待される。ユーザーに対しても、セキュリティ意識の向上と、サポート終了製品の早期更新を促す啓発活動が重要だろう。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-4445」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-4445, (参照 2025-05-15).

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