gzipとは?意味をわかりやすく簡単に解説

gzipとは?意味をわかりやすく簡単に解説

gzipとは

gzipは、ファイル圧縮形式の一つであり、データサイズを小さくするために広く利用されています。特にWebサイトの高速化やデータ転送量の削減に貢献し、インターネット環境において重要な役割を果たします。gzip圧縮は、DEFLATEアルゴリズムに基づいており、可逆圧縮方式を採用しているため、圧縮・解凍後も元のデータを完全に復元可能です。

gzip圧縮は、テキストファイルやHTML、CSS、JavaScriptなどのファイルに対して特に効果を発揮します。これらのファイルは冗長な記述が多く、gzip圧縮によって大幅にサイズを削減できます。圧縮率はファイルの種類や内容によって異なりますが、一般的には50%から90%程度の削減が期待でき、Webページのロード時間を短縮し、ユーザーエクスペリエンスを向上させます。

gzipは、Webサーバーやブラウザで広くサポートされており、特別な設定なしに利用できる場合も多いです。Webサーバーでgzip圧縮を有効にすることで、サーバーからブラウザに送信されるデータ量を減らし、Webサイトの表示速度を向上させます。また、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)でもgzip圧縮が利用されており、世界中のユーザーに対して高速なコンテンツ配信を実現します。

gzipの仕組み

「gzipの仕組み」に関して、以下を解説していきます。

  • gzip圧縮の流れ
  • gzip解凍の流れ

gzip圧縮の流れ

gzip圧縮は、DEFLATEアルゴリズムを基盤としており、複数の圧縮技術を組み合わせてデータサイズを削減します。まず、LZ77アルゴリズムを用いて、ファイル内の重複する文字列を検出し、それらを短い参照に置き換えます。次に、ハフマン符号化を用いて、出現頻度の高い文字に短いビット列を、出現頻度の低い文字に長いビット列を割り当てることで、データ全体を効率的に圧縮します。

圧縮プロセスでは、まずLZ77アルゴリズムがスライディングウィンドウを用いて、過去に出現した文字列を検索します。一致する文字列が見つかった場合、その文字列の位置と長さを参照として記録し、元の文字列を置き換えます。次に、ハフマン符号化が適用され、各文字の出現頻度に基づいて最適な符号を割り当てます。最後に、これらの符号化されたデータがgzip形式で保存され、圧縮ファイルが完成します。

圧縮手順内容詳細
LZ77重複文字列の検索過去のデータとの一致を検出
ハフマン符号化頻度に基づく符号化出現頻度が高い文字に短い符号を割り当てる
gzip形式データ保存圧縮データをgzip形式で保存
圧縮率データ削減効果ファイルサイズを大幅に削減

gzip解凍の流れ

gzip解凍は、gzip圧縮されたファイルを元の状態に戻すプロセスであり、圧縮時とは逆の手順で行われます。まず、gzip形式のファイルから圧縮されたデータを取り出し、ハフマン符号を復号化して、元の文字列表現に戻します。次に、LZ77アルゴリズムによって置き換えられた参照を、元の文字列に展開し、最終的に元のファイルが復元されます。

解凍プロセスでは、gzipファイルからヘッダー情報を読み取り、使用された圧縮アルゴリズムやその他のメタデータを特定します。次に、ハフマン復号化を用いて、圧縮されたデータを元の文字列表現に戻します。最後に、LZ77アルゴリズムの参照を展開し、元の文字列を復元します。このプロセスを通じて、gzip圧縮されたファイルは、元の状態に完全に復元され、利用可能になります。

解凍手順内容詳細
gzip形式解析ヘッダー情報の読み取り圧縮アルゴリズムやメタデータを特定
ハフマン復号化符号の復元圧縮されたデータを元の文字列表現に戻す
LZ77展開参照の復元参照を元の文字列に展開
ファイル復元元の状態に戻す完全に元のファイルが復元される

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