
汎用系とは
汎用系とは、特定の用途に限定されず、幅広い業務やシステムで利用できるコンピュータシステムのことを指します。汎用機をベースとしたシステム構成が一般的で、大量のデータ処理や基幹業務を支える役割を担います。
汎用系システムは、メインフレームと呼ばれる大型コンピュータを中心に構築され、信頼性や可用性の高さが特徴です。金融機関や官公庁など、ミッションクリティカルなシステムで長年利用されており、その安定性と実績は高く評価されています。
しかし、近年ではオープン系の技術が進化し、汎用系システムからの移行を検討する企業も増えています。システムの老朽化や技術者の高齢化、コストの問題などが背景にあり、柔軟性や拡張性の高いオープン系システムへの移行が進んでいます。
汎用系の構成要素
「汎用系の構成要素」に関して、以下を解説していきます。
- 汎用系のハードウェア
- 汎用系のソフトウェア
汎用系のハードウェア
汎用系のハードウェアは、主にメインフレームと呼ばれる大型コンピュータで構成されており、高い処理能力と信頼性が求められます。中央処理装置(CPU)やメモリ、入出力装置などが一体となっており、大量のデータを高速に処理することが可能です。
メインフレームは、複数のプロセッサを搭載し、並列処理を行うことで処理能力を向上させています。また、冗長化された構成を採用することで、障害発生時にもシステムを停止させることなく運用を継続できます。
要素 | 詳細 | 特徴 |
---|---|---|
CPU | 中央処理装置 | 高速処理を実現 |
メモリ | 大容量メモリ | 大量データ保持 |
入出力装置 | 高速入出力 | データ転送効率化 |
ストレージ | 大容量ストレージ | データ保管 |
汎用系のソフトウェア
汎用系のソフトウェアは、オペレーティングシステム(OS)、データベース管理システム(DBMS)、トランザクション処理モニターなどで構成され、システムの安定稼働を支えます。これらのソフトウェアは、長年の実績に基づいて開発されており、高い信頼性と安定性を誇ります。
オペレーティングシステムは、システムの全体を管理し、ハードウェア資源の効率的な利用を可能にします。データベース管理システムは、大量のデータを安全かつ効率的に管理し、トランザクション処理モニターは、複数の処理を整合性を保ちながら実行します。
ソフトウェア | 役割 | 特徴 |
---|---|---|
OS | システム管理 | 資源管理を行う |
DBMS | データ管理 | 安全に管理する |
トランザクション | 処理モニター | 整合性を維持する |
開発言語 | COBOLなど | 業務アプリ開発 |