I2C(Inter-Integrated Circuit)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

I2C(Inter-Integrated Circuit)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

I2C(Inter-Integrated Circuit)とは

I2C(Inter-Integrated Circuit)は、集積回路間でデータを効率的に送受信するためのシリアル通信プロトコルです。主にマイコンと周辺機器との通信に使用され、少ないピン数で複数のデバイスを接続できる点が特徴です。I2Cは、そのシンプルさと柔軟性から、組み込みシステムや電子工作など幅広い分野で利用されています。

I2C通信では、SDA(シリアルデータ)とSCL(シリアルクロック)の2本の線を使用してデータの送受信を行います。マスターデバイスが通信を制御し、スレーブデバイスがマスターからの要求に応答する仕組みです。アドレス指定によって、複数のスレーブデバイスを1つのI2Cバスに接続できます。

I2Cプロトコルを理解することは、電子回路設計や組み込みシステム開発において非常に重要です。センサー、メモリ、リアルタイムクロックなど、多くのデバイスがI2Cインターフェースをサポートしています。I2Cの基本原理、アドレス指定、データ転送の手順を把握することで、これらのデバイスを効果的に活用できます。

I2C通信の基礎知識

「I2C通信の基礎知識」に関して、以下を解説していきます。

  • I2C通信の仕組み
  • I2C通信のメリット

I2C通信の仕組み

I2C通信は、マスターデバイスとスレーブデバイス間の双方向シリアル通信を実現する仕組みです。SDAラインとSCLラインの2本の信号線を使用し、マスターが通信を制御し、スレーブはアドレスによって識別されます。通信はスタートコンディション、アドレス送信、データ送受信、ストップコンディションの一連の流れで構成されます。

マスターはSCLをクロック信号として生成し、SDAラインを通じてデータを送受信します。スレーブはマスターからのアドレスを受信し、自身のアドレスと一致する場合に応答します。データは8ビット単位で送受信され、各バイトの後にACK(acknowledge)またはNACK(not acknowledge)信号が送信されます。

要素説明役割
SDAシリアルデータ線データ送受信
SCLシリアルクロック線同期信号
マスター通信制御クロック生成
スレーブ応答デバイスデータ提供

I2C通信のメリット

I2C通信は、そのシンプルさと柔軟性から多くのメリットを提供し、組み込みシステム開発において広く利用されています。少ないピン数で複数のデバイスを接続できるため、基板の配線スペースを節約できます。アドレス指定によって、最大128個のデバイスを1つのバスに接続可能です。

I2Cは、異なる速度のデバイス間での通信をサポートし、標準モード(100kHz)、ファストモード(400kHz)、ハイスピードモード(3.4MHz)などがあります。ソフトウェアによる制御が容易であり、複雑な通信プロトコルを実装する必要がありません。多くのマイクロコントローラがI2Cインターフェースを内蔵しており、容易にシステムに組み込むことができます。

メリット詳細利点
省ピンシリアルデータ線データ送受信
多デバイスシリアルクロック線同期信号
速度可変通信制御クロック生成
容易な制御応答デバイスデータ提供

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