memcachedとは?意味をわかりやすく簡単に解説

memcachedとは?意味をわかりやすく簡単に解説

memcachedとは

memcachedは、オープンソースの分散型インメモリキャッシュシステムです。Webアプリケーションのパフォーマンスを向上させるために、データベースへの負荷を軽減する目的で利用されます。大規模なWebサイトやアプリケーションで広く採用されており、高速なデータアクセスを実現します。

memcachedは、データをRAM(Random Access Memory)にキャッシュすることで、高速な読み書きを可能にします。これにより、頻繁にアクセスされるデータをデータベースから直接取得する代わりに、memcachedから取得することで、応答時間を短縮できます。特に、セッション情報やAPIレスポンスなどのキャッシュに適しています。

memcachedは、複数のサーバーに分散してデータを保存できるため、高い可用性とスケーラビリティを実現します。サーバーを追加することで、キャッシュ容量を拡張でき、トラフィックの増加に対応できます。また、いずれかのサーバーがダウンした場合でも、他のサーバーが処理を継続できるため、システムの停止を防ぐことが可能です。

memcachedの仕組み

「memcachedの仕組み」に関して、以下を解説していきます。

  • キャッシュの仕組み
  • データの分散方法

キャッシュの仕組み

memcachedは、キーと値のペアとしてデータを保存するシンプルなキャッシュシステムです。アプリケーションは、特定のキーを使用してデータをmemcachedに保存し、後で同じキーを使用してデータを取り出すことができます。キャッシュにデータが存在しない場合は、データベースからデータを取得し、memcachedに保存します。

memcachedは、LRU(Least Recently Used)アルゴリズムを使用して、キャッシュがいっぱいになった場合にどのデータを削除するかを決定します。最も古いデータから削除されるため、頻繁にアクセスされるデータはキャッシュに残り、パフォーマンスを維持できます。キャッシュの有効期限を設定することも可能です。

要素詳細補足
キーデータ識別子文字列で指定
キャッシュデータ様々な形式
有効期限キャッシュ期間秒単位で設定
LRU削除アルゴ古い順に削除

データの分散方法

memcachedは、複数のサーバーにデータを分散させることで、高いスケーラビリティを実現します。クライアントは、ハッシュ関数を使用して、どのサーバーにデータを保存するかを決定します。一貫性のあるハッシュ法を使用することで、サーバーの追加や削除時にデータの再配置を最小限に抑えることが可能です。

データの分散方法として、クライアントサイドシャーディングとサーバーサイドシャーディングがあります。クライアントサイドシャーディングでは、クライアントがデータの保存先サーバーを決定します。サーバーサイドシャーディングでは、memcachedサーバーがデータの分散を管理します。どちらの方法も、システムの要件に応じて選択できます。

方式特徴利点
クライアントクライアント管理柔軟な設定
サーバーサーバー管理管理が容易
ハッシュ関数分散先決定高速な分散
一貫性再配置を抑制可用性向上

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