IPコード(International Protection Code)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

IPコード(International Protection Code)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

IPコード(International Protection Code)とは

IPコード(International Protection Code)は、電気機器や電子機器の外郭による保護等級を示す国際規格です。この規格は、機器内部への固形物や水の侵入に対する保護レベルを数値で表し、製品の安全性を評価するために用いられます。IPコードを確認することで、製品がどのような環境で使用できるかを判断することが可能です。

IPコードは、IEC(国際電気標準会議)によって規格化されており、世界中で広く認知されています。IPコードは二つの数字で構成され、最初の数字は固形物に対する保護等級、次の数字は水の侵入に対する保護等級を示します。これらの数字が高いほど、保護レベルが高いことを意味します。

IPコードは、製品の設計、製造、および使用において重要な役割を果たします。設計者は、製品の使用環境を考慮して適切なIPコードを選択し、製造者は、そのIPコードを満たすように製品を製造する必要があります。利用者は、製品のIPコードを確認することで、製品を安全に使用できる環境を把握できます。

IPコードの構成と保護等級

「IPコードの構成と保護等級」に関して、以下を解説していきます。

  • IPコードの構成(数字と意味)
  • 保護等級の解釈(具体例付き)

IPコードの構成(数字と意味)

IPコードは「IP」の後に続く2桁の数字で構成されており、それぞれの数字が異なる保護レベルを示します。最初の数字は固形物に対する保護等級を表し、0から6までの範囲で、数字が大きいほど保護レベルが高くなります。次の数字は水の侵入に対する保護等級を表し、0から9Kまでの範囲で、数字が大きいほど保護レベルが高くなります。

IPコードの構成を理解することで、製品がどのような環境要因から保護されているかを正確に把握できます。例えば、IP67と表示された製品は、粉塵が内部に侵入せず、一時的な水没にも耐えることができます。この知識は、製品選択や使用環境の判断において非常に重要です。

構成要素意味
IPInternational Protectionの略
最初の数字固形物に対する保護等級
次の数字水の侵入に対する保護等級
追加記号保護に関する追加情報(任意)

保護等級の解釈(具体例付き)

IPコードの保護等級を解釈するには、各数字が示す具体的な保護レベルを理解する必要があります。固形物に対する保護等級は、工具やワイヤーなどの固形物が内部に侵入するのを防ぐ能力を示し、水の侵入に対する保護等級は、水滴、噴霧水、水没など、さまざまな形態の水から製品を保護する能力を示します。これらの等級を理解することで、製品が特定の環境で使用できるかを判断できます。

具体的な例として、IP65の製品は、粉塵が内部に侵入せず、あらゆる方向からの噴流水による有害な影響を受けません。また、IP68の製品は、粉塵が内部に侵入せず、継続的な水没にも耐えることができます。これらの例から、IPコードが製品の保護能力を具体的に示すことがわかります。

保護等級内容
IP65粉塵の侵入がなく噴流水に耐える
IP67粉塵の侵入がなく一時的な水没に耐える
IP68粉塵の侵入がなく継続的な水没に耐える
IPX4水の飛沫に対する保護