
NTFS(New Technology File System)とは
NTFS(New Technology File System)は、マイクロソフトが開発したファイルシステムです。Windows NT系OSで標準的に使用されており、大容量ファイルの扱いやセキュリティ機能の強化が図られています。従来のFATファイルシステムに比べて、信頼性や効率性が向上している点が特徴です。
NTFSは、ファイルやディレクトリに対するアクセス制御リスト(ACL)をサポートしています。これにより、ファイルやフォルダごとに詳細なアクセス権を設定することが可能です。特定のユーザーやグループに対して、読み取り、書き込み、実行などの権限を細かく設定し、セキュリティを強化できます。
NTFSは、ジャーナリング機能を備えており、システムのクラッシュや電源断が発生した場合でも、ファイルシステムの整合性を保つことができます。ジャーナリングとは、ファイルシステムへの変更を事前にログに記録する技術です。これにより、システムが予期せぬ停止に見舞われた場合でも、ログに基づいてファイルシステムを復元し、データの損失を防ぎます。
NTFSの主要機能
「NTFSの主要機能」に関して、以下を解説していきます。
- NTFSのアクセス管理
- NTFSのファイル圧縮
NTFSのアクセス管理
NTFSのアクセス管理は、ファイルやフォルダに対するアクセス権を詳細に制御する機能です。これにより、不正なアクセスからデータを保護し、セキュリティを強化できます。アクセス権の設定は、ユーザーまたはグループ単位で行われ、読み取り、書き込み、実行などの権限を個別に設定可能です。
アクセス管理では、アクセス制御リスト(ACL)を使用して、各ファイルやフォルダに対するアクセス権を定義します。ACLには、どのユーザーまたはグループがどの権限を持つかが記録されています。この仕組みによって、システム管理者は、組織のセキュリティポリシーに沿ったアクセス制御を実現できます。
項目 | 説明 | 設定 |
---|---|---|
アクセス許可 | ファイルやフォルダへの操作権限 | 読み取り、書き込みなど |
アクセス制御リスト | アクセス許可の設定情報 | ユーザーごとグループごと |
所有者 | ファイルやフォルダの管理者 | 変更可能 |
監査 | アクセスログの記録 | 不正アクセスの監視 |
NTFSのファイル圧縮
NTFSのファイル圧縮は、ディスク容量を節約するために、ファイルやフォルダを圧縮する機能です。圧縮されたファイルは、ディスク上ではより少ないスペースしか占有しません。ファイルにアクセスする際には自動的に展開されるため、ユーザーは圧縮を意識せずに利用できます。
NTFSの圧縮機能は、個々のファイルやフォルダ単位で設定できます。圧縮率はファイルの種類によって異なり、テキストファイルやビットマップ画像などは高い圧縮率が期待できます。圧縮機能を使用することで、ディスク容量を有効活用し、より多くのデータを保存することが可能です。
項目 | 説明 | 効果 |
---|---|---|
圧縮率 | 圧縮の度合い | ファイルの種類で変動 |
展開 | ファイルアクセス時の自動処理 | ユーザーは意識不要 |
対象 | 圧縮可能な範囲 | ファイル単位フォルダ単位 |
パフォーマンス | 圧縮展開による影響 | CPU負荷が増加 |