
AWR(Automatic Workload Repository) とは
AWRはOracleデータベースのパフォーマンス監視に不可欠な機能です。自動的にワークロードに関する情報を収集し、データベースの動作状況を詳細に分析できます。
AWRは、データベース管理者にとって貴重なパフォーマンス分析ツールです。パフォーマンスボトルネックの特定やチューニングに役立ちます。
AWRによって収集されたデータは、様々な角度からデータベースのパフォーマンスを評価できます。これにより、最適化のための具体的な対策を講じることが可能になります。
AWRのデータ活用方法
「AWRのデータ活用方法」に関して、以下を解説していきます。
- AWRレポートの読み解き方
- AWRデータを用いたパフォーマンスチューニング
AWRレポートの読み解き方
AWRレポートは、データベースのパフォーマンスに関する様々な統計情報を提供します。レポートを正しく解釈することによって、データベースの現状を把握できます。
AWRレポートには、CPU使用率やI/O待ち時間など、重要なパフォーマンス指標が含まれています。これらの指標を分析することで、パフォーマンスボトルネックを特定できます。
指標 | 説明 | 単位 |
---|---|---|
CPU使用率 | CPUの利用状況 | % |
I/O待ち時間 | ディスクI/Oにかかった時間 | 秒 |
SQL実行時間 | SQL文の実行時間 | 秒 |
トランザクション数 | 処理されたトランザクション数 | 件 |
セッション数 | 同時接続中のセッション数 | 件 |
AWRデータを用いたパフォーマンスチューニング
AWRから得られた情報は、データベースのパフォーマンスチューニングに役立ちます。ボトルネックとなっているSQL文の最適化や、インデックスの追加などが考えられます。
AWRデータに基づいたチューニングによって、データベースのパフォーマンスを向上させることができます。これにより、アプリケーションのレスポンスタイムを短縮できます。
問題 | 対策 | 効果 |
---|---|---|
SQL実行時間の長さ | SQL文の最適化 | 実行時間の短縮 |
I/O待ち時間の増加 | インデックスの追加 | I/O回数の削減 |
CPU使用率の高さ | ハードウェアの増強 | 処理能力の向上 |
メモリ不足 | メモリの増設 | 処理速度の向上 |
テーブルサイズの肥大化 | データのアーカイブ | ディスク容量の削減 |