
DDE(Dynamic Data Exchange) とは
DDEはDynamic Data Exchangeの略称で、異なるアプリケーション間でデータの動的な交換を可能にする技術です。これは、リアルタイムでのデータ更新や、アプリケーション間の連携をスムーズに行うために用いられます。
DDEは、クライアントアプリケーションとサーバーアプリケーション間の通信を仲介する仕組みです。クライアントはサーバーからデータを取得したり、サーバーにデータを送信したりできます。このデータのやり取りは、双方向で行われるのが一般的です。
DDEは、主にWindows環境で利用されてきました。しかし、近年ではより高度な技術であるOLEやCOMに取って代わられつつあり、新規開発ではあまり使用されなくなっています。
DDEの仕組みと活用例
「DDEの仕組みと活用例」に関して、以下を解説していきます。
- DDEの動作メカニズム
- DDEの具体的な活用事例
DDEの動作メカニズム
DDEは、クライアントアプリケーションがサーバーアプリケーションに接続し、データの交換要求を送信することによって動作します。サーバーアプリケーションは要求に応じ、データをクライアントに送信します。このデータのやり取りは、通常はリアルタイムで行われます。
DDEは、DdeInitiate、DdeConnect、DdeExecute、DdePokeなどのAPI関数を使用して制御されます。これらの関数は、クライアントとサーバー間の通信を確立し、データの送受信を行います。DDEは、アプリケーション間のデータ連携を容易にする強力な技術です。
項目 | 説明 | 備考 |
---|---|---|
DdeInitiate | DDE会話を開始する | クライアント側で実行 |
DdeConnect | サーバーアプリケーションに接続する | クライアント側で実行 |
DdeExecute | サーバーアプリケーションにコマンドを実行させる | クライアント側で実行 |
DdePoke | サーバーアプリケーションのデータを更新する | クライアント側で実行 |
DdeUninitialize | DDE会話を終了する | クライアント側で実行 |
DDEの具体的な活用事例
DDEは、スプレッドシートソフトとデータベースソフトの連携など、様々な場面で活用されてきました。例えば、スプレッドシートソフトでデータベースのデータをリアルタイムに表示したり、スプレッドシートソフトからデータベースのデータを更新したりできます。
他にも、複数のアプリケーションを連携させて業務効率を向上させるといった用途にも使用されてきました。しかし、セキュリティ上の懸念や、より新しい技術の登場によって、DDEの利用は減少傾向にあります。
アプリケーションA | データの種類 | アプリケーションB |
---|---|---|
スプレッドシート | 数値データ | データベース |
ワードプロセッサ | テキストデータ | データベース |
プレゼンテーションソフト | 画像データ | 画像編集ソフト |
グラフ作成ソフト | 数値データ | スプレッドシート |
データベース | 顧客情報 | 顧客管理システム |