CIF(Cost, Insurance, and Freight)とは？意味をわかりやすく簡単に解説

公開:2025-05-17

CIF(Cost, Insurance, and Freight)とは

CIF（Cost, Insurance, and Freight）は、貿易取引におけるインコタームズ（Incoterms：国際商業会議所が定める貿易条件）の一つです。CIF条件では、売主（輸出者）が、商品を船積み港で本船に積み込むまでの費用、海上保険料、および目的港までの運賃を負担します。

買主（輸入者）は、目的港に到着した商品の荷卸し費用と、それ以降の費用やリスクを負担します。CIFは、特に海上輸送において広く利用される条件であり、売主が輸送と保険の手配を行うため、買主にとっては手続きが簡素化されるという利点があります。

CIF条件を理解することは、国際貿易を行う上で非常に重要です。CIF条件を正しく理解することで、取引における責任範囲や費用負担を明確にし、トラブルを未然に防ぐことができます。また、CIF条件は、貿易契約書に明記されるべき重要な要素であり、契約内容を正確に把握することが不可欠です。

「CIF条件における売主と買主」に関して、以下を解説していきます。

CIF条件において、売主は商品の輸出通関手続きを行い、船積み港までの輸送費用、海上保険料、目的港までの運賃を支払う義務があります。売主は、買主が指定した目的港まで商品を輸送する責任を負い、その間、商品が滅失または損傷した場合に備えて海上保険を手配する必要があります。

売主は、商品を本船に積み込んだ後、買主に対して船積書類（船荷証券、保険証券、送り状など）を引き渡す必要があります。これらの書類は、買主が商品の受け取りや輸入通関手続きを行うために不可欠であり、売主は速やかに書類を準備し、買主に送付する義務があります。

CIF条件において、買主は目的港に到着した商品の荷卸し費用を負担し、輸入通関手続きを行う義務があります。買主は、売主から提供された船積書類に基づいて、商品の受け取り手続きを進め、輸入関税やその他の税金を支払う必要があります。

買主は、商品が目的港に到着した後、速やかに商品の状態を確認し、もし損傷や不足があった場合には、売主または保険会社に通知する義務があります。買主は、商品の受け取り後、売買契約に基づいて代金を支払う義務があり、遅延なく支払いを行う必要があります。