
BD-REディスクとは
BD-REディスクは、Blu-ray Disc Recordable Erasableの略称です。繰り返しデータの書き込みと消去が可能なBlu-rayディスクの規格の一つであり、デジタルハイビジョン映像などの大容量データを保存するのに適しています。BD-REは、映画やテレビ番組の録画、PCデータのバックアップなど、幅広い用途で利用されています。
BD-REディスクの最大の特徴は、データの書き換えが可能な点です。一度書き込んだデータを消去して、別のデータを書き込むことができるため、ディスクを再利用できます。この特性から、一時的なデータ保存や、頻繁に内容を更新する用途に適しています。
BD-REディスクには、片面一層25GB、片面二層50GBの容量があります。大容量データを扱えるため、高画質の映像や高音質の音楽データを劣化させることなく保存できます。また、BD-REドライブは、BD-RやDVD、CDなどの他のディスクフォーマットにも対応していることが一般的です。
BD-REディスクの構造と特徴
「BD-REディスクの構造と特徴」に関して、以下を解説していきます。
- 相変化記録膜の仕組み
- 記録容量と用途
相変化記録膜の仕組み
BD-REディスクの記録方式は、相変化記録膜という特殊な素材を使用しています。レーザー光を照射することで、記録膜の結晶状態と非結晶状態を変化させ、この状態変化をデータの0と1として記録します。結晶状態と非結晶状態は可逆的に変化させることが可能なため、データの書き換えが実現します。
相変化記録膜は、レーザー光の強度を調整することで、結晶状態と非結晶状態を制御します。書き込み時には、強いレーザー光を照射して記録膜を瞬間的に溶融させ、急冷することで非結晶状態にします。消去時には、弱いレーザー光を照射して記録膜を加熱し、徐冷することで結晶状態に戻します。
状態 | レーザー強度 | 冷却速度 | 記録状態 |
---|---|---|---|
書き込み | 高出力 | 急速冷却 | 非結晶(アモルファス) |
消去 | 低出力 | 徐冷 | 結晶 |
再生 | 低出力 | – | 状態を読み取る |
初期状態 | – | – | 結晶 |
記録容量と用途
BD-REディスクは、片面一層で25GB、片面二層で50GBの記録容量を持ちます。この大容量を活かして、ハイビジョン映像や高音質の音楽データ、大容量のPCデータなどを保存できます。また、BD-RE XL規格では、片面三層で100GB、片面四層で128GBの記録容量を実現しています。
BD-REディスクは、繰り返し書き換え可能な特性から、様々な用途で利用されています。例えば、テレビ番組の録画、PCデータのバックアップ、デジタルカメラで撮影した写真や動画の保存などに適しています。また、業務用途では、一時的なデータ保存や、頻繁に内容を更新するデータの保存に利用されます。
ディスク規格 | 一層あたりの容量 | 主な用途 |
---|---|---|
BD-RE SL | 25GB | ハイビジョン録画、データバックアップ |
BD-RE DL | 50GB | 長時間のハイビジョン録画、大容量データ保存 |
BD-RE XL(TL) | 100GB | 4K/8K映像録画、アーカイブ |
BD-RE XL(QL) | 128GB | 高精細映像の長期保存 |