DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read-Only Memory)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read-Only Memory)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read-Only Memory)とは

DVD-ROMは、デジタルデータを記録するために開発された光ディスクの一種です。CD-ROMの後継として登場し、より大容量のデータを保存できるため、映画やゲームソフトなどの配布媒体として広く普及しました。DVD-ROMは読み取り専用であり、データの書き込みはできません。

DVD-ROMの登場によって、デジタルコンテンツの流通形態は大きく変化しました。それまで複数のCD-ROMに分割されていたデータも、1枚のDVD-ROMに収めることが可能になったため、ユーザーの利便性が向上しました。また、高画質の映像や高音質の音楽を家庭で手軽に楽しめるようになったことも、DVD-ROMの普及を後押ししました。

DVD-ROMの技術は、その後の光ディスク技術の発展にも大きな影響を与えました。Blu-ray DiscやUltra HD Blu-ray Discなど、より大容量で高画質な光ディスクが登場するきっかけになったと言えるでしょう。現在では、ストリーミングサービスなどの普及により、DVD-ROMの利用は減少傾向にありますが、その技術的な貢献は決して小さくありません。

DVD-ROMの構造と種類

「DVD-ROMの構造と種類」に関して、以下を解説していきます。

  • DVD-ROMの物理構造
  • DVD-ROMの種類(片面・両面)

DVD-ROMの物理構造

DVD-ROMは、ポリカーボネート製の基板に記録層が形成された構造を持ちます。記録層には、微細なピットと呼ばれる凹凸が形成されており、このピットの有無によってデータが記録されます。DVD-ROMドライブは、レーザー光を照射し、その反射光を読み取ることでデータを再生します。

DVD-ROMの記録密度は、CD-ROMよりも高くなっています。これは、DVD-ROMで使用されるレーザー光の波長が短く、ピットの間隔をより狭くできるためです。また、DVD-ROMでは、エラー訂正技術も高度化されており、データの信頼性が向上しています。

項目詳細補足
基板材料ポリカーボネート透明性が高い
記録層薄膜ピットで記録
レーザー波長650nm赤色レーザー
ピット間隔0.74μm高密度記録

DVD-ROMの種類(片面・両面)

DVD-ROMには、片面1層、片面2層、両面1層、両面2層などの種類があります。片面1層のDVD-ROMは、片面にのみ記録層があり、容量は約4.7GBです。片面2層のDVD-ROMは、片面に2つの記録層があり、容量は約8.5GBです。

両面1層または両面2層のDVD-ROMは、両面に記録層があり、ディスクを裏返すことで両面のデータを読み取ることができます。両面2層のDVD-ROMの容量は、約17GBにもなります。ただし、両面ディスクは、片面ディスクに比べて製造コストが高く、一部のDVD-ROMドライブでは再生できない場合があります。

種類記録面層数容量
片面片面一層約4.7GB
片面片面二層約8.5GB
両面両面一層約9.4GB
両面両面二層約17GB