
コールドスタンバイとは
コールドスタンバイとは、システム障害に備えて待機システムを準備しておく方式の一つです。通常時は待機システムを停止させておき、障害発生時に手動で起動して切り替えます。コストを抑えつつ、ある程度の可用性を確保できる点が特徴です。
コールドスタンバイは、災害対策やシステムメンテナンス時のダウンタイムを最小限に抑える目的で導入されます。完全に停止した状態からシステムを復旧させるよりも、迅速なサービス再開が可能です。ただし、切り替えには時間と手間がかかるため、リアルタイム性が求められるシステムには不向きです。
コールドスタンバイの対義語としては、ホットスタンバイやウォームスタンバイがあります。ホットスタンバイは常に稼働状態、ウォームスタンバイは一部稼働状態で待機します。システムの要件や予算に応じて、最適なスタンバイ方式を選択することが重要です。
コールドスタンバイの注意点
「コールドスタンバイの注意点」に関して、以下を解説していきます。
- コールドスタンバイの構築
- コールドスタンバイの運用
コールドスタンバイの構築
コールドスタンバイの構築では、本番環境と同一のハードウェアやソフトウェアを用意する必要があります。定期的なバックアップデータの保管場所や、リストア手順の確立も重要です。これらの準備を怠ると、障害発生時に迅速な切り替えができません。
また、コールドスタンバイ環境のセキュリティ対策も不可欠です。通常停止しているとはいえ、不正アクセスやマルウェア感染のリスクは存在します。本番環境と同等のセキュリティレベルを維持することが重要です。
項目 | 詳細 | 備考 |
---|---|---|
環境構築 | 同一環境の準備 | ハードウェア/ソフトウェア |
データ同期 | 定期的なバックアップ | リストア手順の確立 |
セキュリティ | 同等の対策 | 不正アクセス対策 |
テスト | 定期的な切替試験 | 動作確認の実施 |
コールドスタンバイの運用
コールドスタンバイの運用では、定期的な切り替えテストを実施することが重要です。実際にシステムを起動し、動作確認を行うことで、潜在的な問題点を洗い出すことができます。テスト結果に基づいて、手順書や設定の見直しを行いましょう。
障害発生時の対応手順を明確化しておくことも重要です。誰が、いつ、どのように切り替え作業を行うのかを定めておく必要があります。手順書を作成し、関係者間で共有することで、スムーズな対応が可能になります。
項目 | 内容 | 目的 |
---|---|---|
切替テスト | 定期的な実施 | 動作確認と問題点の洗い出し |
手順書作成 | 詳細な手順を記述 | スムーズな切替作業 |
担当者明確化 | 役割分担 | 責任の所在を明確化 |
連絡体制構築 | 緊急時の連絡網 | 迅速な情報共有 |