NSG(Network Security Group)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

NSG(Network Security Group)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

NSG(Network Security Group)とは

NSG(Network Security Group)は、Azure仮想ネットワークのセキュリティを強化する機能です。ネットワークトラフィックのフィルタリングを通じて、仮想マシンやサブネットへのアクセスを制御し、不正なアクセスから保護します。NSGは、インバウンドとアウトバウンドのトラフィックに対して、許可または拒否のルールを適用することで、セキュリティポリシーを実装します。

NSGは、複数のルールを組み合わせて使用することで、より複雑なセキュリティ要件に対応できます。各ルールは、送信元と宛先のIPアドレス、ポート番号、プロトコルを指定し、トラフィックの方向(インバウンドまたはアウトバウンド)に基づいて適用されます。優先度を設定することで、ルールの適用順序を制御し、競合するルール間の優先順位を決定します。

NSGは、Azure Resource Managerを通じて管理され、Azure Portal、PowerShell、Azure CLIなどのツールを使用して構成できます。NSGは、仮想マシン、サブネット、ネットワークインターフェースに関連付けることができ、柔軟なセキュリティポリシーの適用を可能にします。NSGを使用することで、ネットワークセキュリティを強化し、Azure環境を保護できます。

NSGの主要な機能

「NSGの主要な機能」に関して、以下を解説していきます。

  • NSGの基本的なルール
  • NSGの効果的な活用

NSGの基本的なルール

NSGのルールは、ネットワークトラフィックを許可または拒否するための基本的な構成要素です。各ルールは、送信元と宛先のIPアドレス範囲、ポート番号、プロトコル(TCP、UDPなど)を指定し、トラフィックの方向(インバウンドまたはアウトバウンド)に基づいて適用されます。ルールには優先度があり、数値が小さいほど優先度が高く、複数のルールが競合する場合に優先度の高いルールが適用されます。

NSGのルールは、セキュリティ要件に応じて柔軟に構成できます。例えば、特定のIPアドレスからのSSH(ポート22)アクセスを許可したり、特定のサブネットからのHTTP(ポート80)アクセスを拒否したりできます。デフォルトでは、すべてのインバウンドトラフィックは拒否され、すべてのインターネットへのアウトバウンドトラフィックは許可されます。これらのデフォルトルールを適切に設定することで、セキュリティを強化できます。

項目説明
送信元トラフィックの送信元IPアドレス範囲192.168.1.0/24
宛先トラフィックの宛先IPアドレス範囲10.0.0.0/16
ポートトラフィックで使用するポート番号80, 443
プロトコルトラフィックで使用するプロトコルTCP, UDP
アクショントラフィックを許可または拒否許可、拒否
優先度ルールの適用順序100, 200

NSGの効果的な活用

NSGを効果的に活用するためには、ネットワークセキュリティの要件を明確に定義し、それに基づいてルールを設計することが重要です。最小特権の原則に従い、必要なトラフィックのみを許可し、不要なトラフィックはすべて拒否するようにルールを設定します。また、定期的にルールの見直しを行い、不要なルールを削除したり、必要なルールを追加したりすることで、セキュリティポリシーを最新の状態に保つことが重要です。

NSGは、Azure Monitorと連携することで、ネットワークトラフィックの監視と分析を行うことができます。NSGのフローログを有効にすることで、NSGを通過するすべてのトラフィックの情報を収集し、セキュリティインシデントの検出やトラブルシューティングに役立てることができます。また、Azure Security Centerと連携することで、NSGの構成に関する推奨事項やセキュリティアラートを受け取り、セキュリティ対策を強化できます。

活用方法説明メリット
最小特権必要なトラフィックのみ許可攻撃対象領域を削減
定期的な見直しルールの定期的な更新セキュリティポリシー維持
フローログトラフィック情報の収集インシデント検出を支援
Security Center推奨事項やアラートの受信セキュリティ対策の強化

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