SSDP(Simple Service Discovery Protocol)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

SSDP(Simple Service Discovery Protocol)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

SSDP(Simple Service Discovery Protocol)とは

SSDP(Simple Service Discovery Protocol)は、ネットワークに接続されたデバイスが、自身が提供するサービスを他のデバイスに告知し、また他のデバイスが提供するサービスを検出するためのプロトコルです。UPnP(Universal Plug and Play)技術の基盤として利用されており、ホームネットワークや小規模オフィス環境で、デバイス間の連携を容易にする役割を果たします。

SSDPは、TCP/IPネットワーク上で動作し、HTTPに似たメッセージ形式を使用しますが、UDPをトランスポート層として利用することが特徴です。これにより、ブロードキャストやマルチキャストによる効率的なサービス告知が可能となり、デバイスは自身が提供するサービス情報をネットワーク全体に広範囲に通知できます。

SSDPの主な機能は、サービスの告知(Advertisement)と検索(Discovery)の2つです。デバイスは自身の起動時やサービス提供開始時に、自身が提供するサービスの種類や場所などの情報をSSDPメッセージとして送信します。また、他のデバイスは、特定のサービスを必要とする際に、SSDPメッセージを送信して、そのサービスを提供しているデバイスを検索できます。

SSDPの仕組みとセキュリティ

「SSDPの仕組みとセキュリティ」に関して、以下を解説していきます。

  • SSDPの動作の仕組み
  • SSDPにおけるセキュリティリスク

SSDPの動作の仕組み

SSDPは、デバイスがネットワークに参加した際に、自身が提供するサービスを他のデバイスに通知するために、マルチキャストアドレスに対して特定のメッセージを送信します。このメッセージには、サービスの種類や場所(URL)などの情報が含まれており、他のデバイスはこれを受信することで、ネットワーク上にどのようなサービスが存在するかを把握できます。

また、デバイスが特定のサービスを必要とする場合、同様にマルチキャストアドレスに対して検索メッセージを送信します。このメッセージを受信したサービス提供デバイスは、自身が提供するサービスが検索条件に合致する場合、検索要求元に対して応答メッセージを送信します。これにより、サービスを必要とするデバイスは、ネットワーク上で利用可能なサービスを動的に発見できます。

動作内容詳細
通知サービス告知デバイスが自身のサービスを通知
検索サービス検索デバイスが特定のサービスを検索
応答検索への応答サービス提供デバイスが応答
更新情報更新定期的に情報を更新

SSDPにおけるセキュリティリスク

SSDPは、本来ローカルネットワーク内での利用を想定したプロトコルですが、設定の不備や脆弱性により、インターネットからアクセス可能な状態になることがあります。その結果、攻撃者がSSDPを利用して、DDoS攻撃(分散型サービス妨害攻撃)の踏み台として悪用したり、デバイスの情報を不正に取得したりするリスクが存在します。

SSDPを悪用したDDoS攻撃は、攻撃者がインターネット上のSSDP対応デバイスに対して偽装したリクエストを送信し、その応答を特定のターゲットに集中させることで、ターゲットのサーバーやネットワークを過負荷状態に陥らせるものです。また、SSDPの情報漏洩脆弱性を利用すると、デバイスの型番や設定情報などが外部に漏洩し、さらなる攻撃の足がかりとなる可能性があります。

リスク内容対策
DDoS攻撃踏み台として悪用SSDPを外部から遮断
情報漏洩設定情報が漏洩ファームウェアを更新
不正アクセスデバイスに侵入アクセス制限を設定
脆弱性セキュリティホールベンダー情報を確認

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