
XHTMLとは
XHTML(Extensible Hypertext Markup Language)は、HTMLをXMLの文法規則に沿って再構成したマークアップ言語です。HTML4.01をXMLで書き直したものであり、より厳格な文法を持つことが特徴です。XHTMLは、HTMLの持つ柔軟性を維持しつつ、XMLの持つ構造化されたデータ処理能力をWeb開発にもたらすことを目的として開発されました。
XHTMLは、HTMLと同様にWebページの構造を記述するために使用されますが、XMLの規則に従うため、要素の入れ子や属性の記述方法などが厳密に定義されています。これにより、XHTMLで記述されたWebページは、XMLパーサによって正確に解析され、異なるプラットフォームやデバイス間での互換性が向上します。また、XHTMLは、Webページのアクセシビリティ向上にも貢献します。
XHTMLは、DOCTYPE宣言、xmlns属性による名前空間の指定、要素の適切な入れ子、終了タグの省略禁止、属性値の引用符での囲みなど、XMLの厳格なルールに従う必要があります。これらのルールを守ることで、XHTML文書は整形式XML文書として扱われ、XMLに対応した様々なツールや技術を活用できます。XHTMLは、Web標準化団体であるW3Cによって仕様が策定され、Web開発における重要な技術の一つとして広く利用されてきました。
XHTMLの構造と記述
「XHTMLの構造と記述」に関して、以下を解説していきます。
- XHTMLの基本的な構造
- XHTMLの記述ルール
XHTMLの基本的な構造
XHTML文書は、XML宣言、DOCTYPE宣言、html要素、head要素、body要素といった基本的な要素で構成されています。XML宣言は、文書がXMLで記述されていることを示し、DOCTYPE宣言は、文書が準拠するXHTMLのバージョンを定義します。これらの宣言は、XHTML文書の先頭に記述する必要があり、WebブラウザやXMLパーサが文書を正しく解釈するために不可欠です。
html要素は、文書のルート要素であり、head要素とbody要素を含みます。head要素には、文書のメタデータ(タイトル、スタイルシート、スクリプトなど)が記述され、body要素には、Webページに表示されるコンテンツ(テキスト、画像、リンクなど)が記述されます。XHTML文書は、これらの要素を適切に配置し、構造化することで、Webページの論理的な構造を表現します。
要素 | 説明 | 記述例 | |
---|---|---|---|
XML宣言 | テキスト テキスト テキスト | XMLバージョン指定 | |
DOCTYPE宣言 | XHTMLバージョン定義 | ||
html要素 | ルート要素 | ||
head要素 | メタデータ記述 | ||
body要素 | コンテンツ記述 | 見出し段落 |
XHTMLの記述ルール
XHTMLはXMLの文法規則に従うため、HTMLよりも厳格な記述ルールが定められています。すべての要素は、開始タグと終了タグで囲む必要があり、終了タグを省略することはできません。また、要素は適切に入れ子にする必要があり、要素が交差するような記述は許容されません。これらのルールは、XHTML文書の整形式性を保証し、XMLパーサによる正確な解析を可能にします。
属性は、必ず引用符(シングルクォートまたはダブルクォート)で囲む必要があり、属性値を省略することはできません。また、空要素(img要素やbr要素など)は、終了タグの代わりに、開始タグの末尾にスラッシュ(/)を付加して記述する必要があります。これらのルールを守ることで、XHTML文書はXMLとして有効な文書となり、WebブラウザやXML対応ツールで正しく表示・処理できます。
ルール | HTML | XHTML | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
終了タグ | テキスト | テキスト | ||||||
要素の入れ子 | テキスト | テキスト | ||||||
属性の引用符 |
関連タグ |