目次
記事の要約
- TOTOLINK A810R V4.1.2cu.5182_B20201026のバッファオーバーフロー脆弱性CVE-2025-28022が公開された
- downloadFile.cgiのv25パラメータに脆弱性があり、バッファオーバーフローが発生する
- CVSSスコアは7.3で深刻度が高いため、迅速な対応が必要だ
TOTOLINK A810Rの脆弱性情報公開
MITRE Corporationは2025年4月23日、TOTOLINK A810RルーターのファームウェアバージョンV4.1.2cu.5182_B20201026におけるバッファオーバーフロー脆弱性CVE-2025-28022を公開した。この脆弱性は、downloadFile.cgiのv25パラメータを介して発生する可能性があるのだ。
この脆弱性により、攻撃者は不正なデータを送信することで、システムクラッシュや任意のコード実行を引き起こす可能性がある。そのため、TOTOLINK A810Rを使用しているユーザーは、早急にファームウェアのアップデートを行う必要がある。アップデートによって脆弱性が修正され、セキュリティリスクが軽減されるだろう。
CISA-ADPもこの脆弱性情報を更新しており、CVSSスコアは7.3と高く、深刻度が高いと評価されている。そのため、迅速な対応が求められる。攻撃者は自動化されたツールを用いてこの脆弱性を悪用する可能性もあるため、注意が必要だ。
この脆弱性は、CWE-120: Buffer Copy without Checking Size of Input (‘Classic Buffer Overflow’)に分類される。これは、入力データのサイズをチェックせずにバッファにコピーを行うことで発生する古典的なバッファオーバーフロー脆弱性である。
脆弱性詳細と対応策
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性名 | CVE-2025-28022 |
影響を受ける製品 | TOTOLINK A810R V4.1.2cu.5182_B20201026 |
脆弱性の種類 | バッファオーバーフロー |
影響を受けるパラメータ | downloadFile.cgiのv25パラメータ |
CVSSスコア | 7.3 (HIGH) |
CWE | CWE-120 |
公開日 | 2025-04-23 |
バッファオーバーフローについて
バッファオーバーフローとは、プログラムがデータ格納領域(バッファ)の境界を超えてデータを書き込む脆弱性のことだ。これは、プログラムがデータのサイズをチェックせずにバッファにデータを書き込む場合に発生する可能性がある。
- 予期せぬプログラムの終了
- システムクラッシュ
- 任意のコード実行
バッファオーバーフローは、深刻なセキュリティリスクとなる可能性がある。攻撃者は、この脆弱性を悪用して、システムをクラッシュさせたり、任意のコードを実行したりすることができるからだ。
CVE-2025-28022に関する考察
TOTOLINK A810Rの脆弱性CVE-2025-28022は、深刻なセキュリティリスクであるため、迅速な対応が重要だ。TOTOLINK社は、ユーザーに対し、速やかにファームウェアのアップデートを行うよう促す必要がある。アップデートの提供が遅れると、大規模なサイバー攻撃の標的となる可能性もあるだろう。
今後、同様の脆弱性が他のTOTOLINK製品や他社製品でも発見される可能性がある。そのため、開発者は、バッファオーバーフローを防ぐための適切なコーディング規約を遵守し、セキュリティテストを徹底する必要がある。定期的なセキュリティ監査も重要であり、脆弱性の早期発見と対応が求められるだろう。
さらに、ユーザー教育も重要だ。ユーザーは、ファームウェアのアップデートを怠らないこと、怪しいウェブサイトやメールにアクセスしないこと、パスワードを定期的に変更することなど、基本的なセキュリティ対策を心がけるべきだ。セキュリティ意識の向上によって、脆弱性攻撃のリスクを軽減できる。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-28022」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-28022, (参照 2025-05-08).