目次
記事の要約
- WordPressプラグインCalculated Fields Formの脆弱性が公開された
- バージョン5.2.62未満で、管理者権限を持つユーザーによるStored XSS攻撃が可能
- CVE-2024-13381として公開され、修正版がリリースされた
Calculated Fields Formの脆弱性に関する情報公開
WPScanは2025年5月1日、WordPressプラグインCalculated Fields Formの脆弱性に関する情報を公開した。この脆弱性により、バージョン5.2.62未満のプラグインを使用しているサイトでは、管理者権限を持つユーザーがStored Cross-Site Scripting (XSS)攻撃を実行できる可能性があるのだ。
攻撃者は悪意のあるスクリプトを挿入することで、サイトの管理者権限を悪用したり、ユーザーの情報を盗んだりする可能性がある。この脆弱性は、`unfiltered_html` capabilityが無効化されているマルチサイト環境でも攻撃が可能である点が特徴だ。
WPScanは、この脆弱性の修正版をリリースし、ユーザーに対し速やかなアップデートを推奨している。この脆弱性を利用した攻撃は、既に発生している可能性もあるため、早急な対応が求められる。
Dmitrii Ignatyev氏がこの脆弱性を発見し、WPScanが調整を行った。修正版へのアップデートによって、この脆弱性を解消することができる。
脆弱性に関する詳細情報
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2024-13381 |
公開日 | 2025-05-01 |
更新日 | 2025-05-01 |
影響を受けるバージョン | 5.2.62未満 |
脆弱性タイプ | Stored Cross-Site Scripting (XSS) |
深刻度 | LOW (CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:H/UI:R/S:U/C:L/I:L/A:N) |
発見者 | Dmitrii Ignatyev |
調整者 | WPScan |
Stored Cross-Site Scripting (XSS)について
Stored XSSとは、攻撃者がWebサイトのサーバー上に悪意のあるスクリプトを保存し、他のユーザーがそのWebサイトにアクセスした際に実行される攻撃手法である。この攻撃は、ユーザーのセッション情報を盗んだり、個人情報を取得したり、サイトを改ざんしたりするために使用される可能性がある。
- 攻撃者は、Webサイトの入力フォームなどに悪意のあるスクリプトを挿入する
- スクリプトはサーバーに保存され、他のユーザーが表示する際に実行される
- ユーザーのブラウザ上でスクリプトが実行され、攻撃が成立する
適切な入力サニタイズと出力エンコードを行うことで、Stored XSS攻撃を防ぐことができる。開発者は、ユーザーからの入力データに対して常に適切なセキュリティ対策を行う必要があるのだ。
Calculated Fields Form脆弱性に関する考察
Calculated Fields Formの脆弱性修正は、WordPressサイトのセキュリティ向上に大きく貢献するだろう。迅速なアップデートによって、多くのサイトが攻撃のリスクから解放されることが期待できる。しかし、全てのユーザーが速やかにアップデートを行うとは限らないため、依然として脆弱性を持つサイトが存在する可能性がある。
今後、この脆弱性を悪用した攻撃が増加する可能性も考えられる。そのため、セキュリティ対策の強化や、ユーザーへの啓発活動が重要となるだろう。定期的なセキュリティ監査や、脆弱性情報の迅速な対応体制の構築も必要だ。
さらに、プラグイン開発者には、セキュリティに関する知識の向上と、より厳格なセキュリティ対策の導入が求められる。ユーザーは、常に最新のプラグインを使用し、セキュリティに関する情報を注意深く確認する必要がある。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2024-13381」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-13381, (参照 2025-05-08).