目次
記事の要約
- WPML Multilingual CMSの脆弱性CVE-2025-3488が公開された
- バージョン3.6.0から4.7.3に、保存型クロスサイトスクリプティングの脆弱性がある
- コントリビューター以上の権限を持つ認証済み攻撃者が悪用可能
WPML Multilingual CMSの脆弱性情報公開
Wordfenceは2025年5月2日、WordPressプラグインWPML Multilingual CMSの脆弱性CVE-2025-3488を公開した。この脆弱性は、バージョン3.6.0から4.7.3に存在する保存型クロスサイトスクリプティング(XSS)である。
wpml_language_switcherショートコードにおける不十分な入力サニタイズと出力エスケープが原因で、コントリビューター以上の権限を持つ認証済み攻撃者が任意のWebスクリプトを注入できる。注入されたページにユーザーがアクセスするたびにスクリプトが実行されるのだ。
この脆弱性により、攻撃者はユーザーのセッションを乗っ取ったり、機密情報を盗んだりする可能性がある。そのため、該当バージョンのWPML Multilingual CMSを使用しているユーザーは、速やかに最新バージョンにアップデートすることが推奨される。
脆弱性詳細と対応策
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性名 | CVE-2025-3488 |
影響を受けるバージョン | 3.6.0~4.7.3 |
脆弱性の種類 | 保存型クロスサイトスクリプティング(XSS) |
攻撃ベクトル | ネットワーク |
攻撃の複雑さ | 低 |
特権レベル | 低 |
ユーザーインターフェース | 不要 |
スコアリング | 6.4(MEDIUM) |
CVSS | 3.1 |
CWE | 79 |
発見者 | Matthew Rollings |
クロスサイトスクリプティング(XSS)について
クロスサイトスクリプティング(XSS)とは、悪意のあるスクリプトをWebサイトに挿入することで、ユーザーのブラウザを操作する攻撃手法である。この攻撃は、Webアプリケーションがユーザーからの入力を適切に処理しない場合に発生する。
- 入力値の検証不足
- 出力値のエスケープ処理不足
- セッション管理の脆弱性
XSS攻撃を防ぐためには、入力値を適切に検証し、出力値をエスケープ処理することが重要だ。また、セッション管理についても適切な対策を行う必要がある。
CVE-2025-3488に関する考察
WPML Multilingual CMSの脆弱性CVE-2025-3488は、多くのWordPressサイトに影響を与える可能性があるため、深刻な問題だ。迅速な対応が求められる。脆弱性の修正パッチが公開されたことで、ユーザーは安全な状態に戻せるようになったのは良かった。
しかし、今後、新たな脆弱性が発見される可能性もある。そのため、定期的なセキュリティアップデートと、セキュリティ対策ツールの導入が重要となるだろう。また、ユーザー側もセキュリティ意識を高め、不審なサイトへのアクセスを避けるなどの対策が必要だ。
WPMLは、今後、より厳格な入力検証と出力エスケープを行うことで、同様の脆弱性の発生を防ぐべきだ。さらに、セキュリティ監査を定期的に実施し、脆弱性の早期発見・対応体制を強化することが期待される。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-3488」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3488, (参照 2025-05-08).