
目次
記事の要約
- デジタルクルーズとMEテックが共同開発した熱中症指数計とIoT連携デジタルサイネージを発売
- 工事現場向けサイネージadmintにWBGT値を表示し、熱中症リスクを5段階で注意喚起
- 6月1日からの安全衛生規則改正に対応し、作業現場の熱中症対策を支援
デジタルクルーズとMEテック、熱中症対策デジタルサイネージを発売
デジタルクルーズ株式会社とMEテック株式会社は、5月8日に作業現場の熱中症対策に特化したデジタルサイネージを発売した。このサイネージは、現場に設置した熱中症指数計とIoTで連携し、WBGT値をリアルタイムで表示する機能を備えているのだ。
admintサイネージクラウド環境に熱中症指数計のデータを取り込み、5段階の注意情報を表示することで、熱中症の発症リスクを可視化し、作業員の安全確保に貢献する。厚生労働省の安全衛生規則改正にも対応しており、事業者の熱中症対策義務化に対応できる製品となっている。
建設業だけでなく、製造業、清掃業、警備業、運送業など、炎天下での屋外作業が多い業種での活用が見込まれる。デジタルサイネージによる熱中症対策の見える化は、作業員の健康管理と安全な作業環境の維持に大きく寄与するだろう。
本製品は、デジタルクルーズのadmintサイネージクラウドサービスと、MEテックのIoTソリューションを組み合わせたもので、両社の技術力を結集した結果である。これにより、多様な業種における熱中症対策を効果的に支援することが可能になったのだ。
製品概要
項目 | 詳細 |
---|---|
製品名 | 熱中症対策デジタルサイネージ |
発売日 | 2025年5月8日 |
連携サービス | admintサイネージクラウド、MEテックIoTソリューション |
計測項目 | 温度、湿度、輻射熱 |
表示情報 | WBGT値、5段階注意情報 |
対象業種 | 建設業、製造業、清掃業、警備業、運送業など |
WBGT値について
WBGT値とは、湿球黒球温度の略称で、熱中症のリスクを評価するための指標である。温度、湿度、輻射熱の3つの要素を考慮して算出される。
- 温度:空気の温度
- 湿度:空気中の水蒸気の量
- 輻射熱:太陽や地面からの熱
WBGT値が高いほど熱中症のリスクが高くなるため、作業環境の改善や熱中症対策の必要性を判断する上で重要な指標となるのだ。
熱中症対策デジタルサイネージに関する考察
本製品は、熱中症対策の見える化によって、作業現場における安全意識の向上に大きく貢献するだろう。リアルタイムでのWBGT値の表示は、作業員への注意喚起を迅速に行うことを可能にする。しかし、機器の故障や通信障害によるデータ表示の遅延などが起こる可能性も考慮する必要がある。
万が一、機器の故障や通信障害が発生した場合、バックアップシステムの構築や迅速な対応体制の整備が重要となる。定期的なメンテナンスや、複数のセンサーによるデータ冗長化なども有効な対策だろう。さらに、将来的には、個々の作業員の体調データや作業内容と連携した、よりパーソナライズされた熱中症リスク評価システムの開発が期待される。
今後、AIを活用した予測機能の追加や、作業員の健康状態を考慮した最適な休憩時間などを提案する機能の追加なども考えられる。これにより、より精度の高い熱中症予防が可能となり、作業現場の安全性がさらに向上するだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「暑さ指数(WBGT)をデジタルサイネージに表示 | デジタルクルーズ株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000040101.html, (参照 2025-05-08).