
目次
記事の要約
- コープデリがCO2吸収型自動販売機を導入
- アサヒ飲料のCO2吸収材搭載自販機51台設置
- 脱炭素社会実現に向けた取り組みの一環
コープデリ、CO2吸収型自動販売機導入を発表
コープデリ生活協同組合連合会は2025年5月7日、アサヒ飲料株式会社が展開する大気中のCO2を吸収する特殊材を設置した「CO2を食べる自販機」を51台導入すると発表した。導入先はコープデリ連合会の一部施設と、会員生協であるコープみらいの一部店舗および宅配センターの一部となる。
アサヒ飲料によると、1台当たりの年間CO2吸収量は稼働電力由来のCO2排出量の最大20%を見込み、スギ約20本分の年間吸収量に相当するという。この取り組みは、脱炭素社会の実現に貢献することを目的としているのだ。
コープデリグループはSDGs達成に向けた重点課題として再生可能エネルギーの利用と普及、地球温暖化対策を掲げており、今回の導入はこれらの活動と合致するとしている。持続可能な社会の実現に寄与すると判断した結果だ。
コープデリ連合会は、今後も組合員・消費者、生産者・取引先、行政・他団体、役職員の連携を深め、「ビジョン2035」に掲げる「ともに」の力で、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進していくとしている。
CO2吸収型自動販売機の導入概要
項目 | 詳細 |
---|---|
導入開始日 | 2025年5月7日 |
導入台数 | 51台 |
導入場所 | コープデリ連合会の一部施設、コープみらいの一部店舗・宅配センター |
CO2吸収量 | 1台あたり、稼働電力由来CO2排出量の最大20%、スギ約20本分相当 |
吸収CO2の活用 | アスファルトやコンクリートなどの工業原料に活用予定 |
開発元 | アサヒ飲料株式会社 |
CO2吸収材について
アサヒ飲料株式会社が開発したCO2吸収材は、大気中のCO2を吸収し、アスファルトやコンクリートなどの工業原料として再利用することを可能にする。この技術は特許(特許第7282338号)を取得済みだ。
- 大気中CO2吸収
- 工業原料への転換
- 脱炭素社会への貢献
現在、関東・関西エリアを中心に約450台が設置されている。屋内だけでなく屋外にも設置され、CO2濃度が高い場所での効果が期待される。
CO2吸収型自動販売機導入に関する考察
コープデリによるCO2吸収型自動販売機の導入は、企業の社会的責任を果たす上で大きな一歩となるだろう。消費者の環境意識の高まりを受け、企業は環境配慮型の取り組みを積極的に推進する必要があり、この取り組みはそうした流れを加速させる可能性がある。しかし、導入コストや維持管理コスト、CO2吸収量の正確性など、課題も存在するだろう。
CO2吸収量の測定方法やデータの透明性を確保し、消費者に信頼感を与えることが重要だ。また、吸収されたCO2の有効活用についても、具体的な計画と進捗状況を公開することで、社会全体の理解と協力を得られるだろう。将来的には、吸収されたCO2の量に応じてポイント還元などのインセンティブ制度を導入するなど、消費者の積極的な参加を促す仕組みも考えられる。
さらに、この技術を他の自動販売機や家電製品にも応用することで、より広範囲でのCO2削減に貢献できる可能性がある。技術開発の継続と、社会全体への普及促進が期待されるのだ。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【コープデリ】大気中のCO2を吸収する 「CO2を食べる自販機」導入 | コープデリ生活協同組合連合会のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000153055.html, (参照 2025-05-08).