
目次
記事の要約
- AI搭載動画検索システム「クラストリーム AI リサーチβ版」を公開
- 動画コンテンツを検索可能なナレッジ資産に変換
- 研修・OJT工数を最大80%削減
クラストリーム AI リサーチβ版公開
株式会社アイ・ピー・エルは、2025年5月7日に企業向け動画配信サービス「クラストリーム」に新たなAI機能「クラストリーム AI リサーチ β版」を搭載し、先行リリースした。このAI機能は、RAG(Retrieval-Augmented Generation)技術を活用し、アップロードされた動画を自然言語による質問で検索可能にする国内初のサービスだ。
ユーザーは質問を入力することで、AIが該当する動画シーンを秒単位で特定し、要約、自動字幕、タイムスタンプジャンプを即座に提示する。これにより、知りたい情報に最短でアクセスできるようになり、研修やOJTの効率化に大きく貢献するだろう。
本機能は、講義や研修などあらゆる形式の動画をAIが検索可能なナレッジ資産に変換する技術である。自動字幕・要約・タイムスタンプジャンプといったナビゲーション機能により、ユーザーは知りたい情報に迅速にアクセスできるのだ。
既に一部の放送関連企業で先行導入されており、研修時間の大幅な短縮による教育関連コストと時間の削減を実現している。今後は製造・金融・自治体など、大量の動画アーカイブ活用が進む企業を中心に、導入拡大を予定している。
クラストリーム AI リサーチβ版の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
サービス名 | クラストリーム AI リサーチ β版 |
提供開始日 | 2025年5月7日 |
提供企業 | 株式会社アイ・ピー・エル |
対象 | クラストリーム導入企業 |
機能 | 動画検索、要約、自動字幕生成、タイムスタンプジャンプ |
期待効果 | 研修・OJT時間短縮(最大80%)、新人立ち上がり期間短縮(約50%)、暗黙知継承の促進、IR開示対応の容易化 |
データセキュリティ | お客様の動画データや音声認識結果を外部に送信しない設計 |
RAG技術について
RAG(Retrieval-Augmented Generation)とは、検索拡張生成技術のことだ。従来は文章データにのみ適用されていたが、本サービスでは動画データにも適用されている。
- 動画からの情報検索を可能にする
- 自然言語による質問に対応する
- 関連する動画シーンを迅速に提示する
この技術により、大量の動画資産を効率的に活用し、検索性と再利用性を飛躍的に向上させることが可能になるのだ。
クラストリーム AI リサーチβ版に関する考察
クラストリーム AI リサーチβ版は、人材育成における課題解決に大きく貢献する可能性を秘めている。研修時間の短縮や新人の早期戦力化は、企業の生産性向上に直結するだろう。しかし、導入企業の動画データの質や、AIの精度によっては期待通りの効果が得られない可能性もある。
そのため、導入前に十分な検証を行い、AIの精度向上やユーザーインターフェースの改善を進める必要がある。また、将来的には、より高度な分析機能や、多様なデータ形式への対応、スマートフォンへの最適化などが求められるだろう。
今後の機能拡張として、人的資本ダッシュボードの拡充、RAG検索の使用状況可視化、PDF/スライド分析への拡張などが予定されている。これらの機能強化により、企業の人的資本管理をさらに支援し、社員の学習効率と組織全体の生産性向上を実現するプラットフォームへと進化していくことが期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「人的資本を最大化し “人手不足” を跳ね返す──「クラストリーム AI リサーチ」β版受付開始 | 株式会社アイ・ピー・エルのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000061.000091800.html, (参照 2025-05-08).