
目次
記事の要約
- ユニオンとTengun-labelが共同開発した非接触ドアノブを大阪・関西万博に出展
- AIと3D解析技術を用いた身体拡張体験を提供
- 5月と7月にそれぞれ異なる展示で公開
2025年大阪・関西万博における非接触ドアノブの展示
株式会社ユニオンと株式会社Tengun-labelは、共同開発した体験型インスタレーション『未来のドアノブ』を、2025年大阪・関西万博のリボーンチャレンジゾーンにて5月と7月に公開した。
このドアノブは、非接触ハプティクスと3Dホログラフィック表示を同時実装した世界初のプロトタイプである。来場者は、触れずに「触れた」感覚を体験できるのだ。
5月20日から26日にかけて開催された第1回展示では『毎日の健康をそっと見守る未来のドアノブ』と題し、非接触身長計測や血圧測定機能などを搭載した。7月8日から14日にかけて開催された第2回展示では『心で開く未来のドア』と題し、触覚再現に焦点を当てた展示が行われた。
両社は、この技術がポストコロナや高齢化社会における非接触健康モニタリングに役立つと考えている。伝統的なドアノブ製造とAI・3D解析技術の融合によるDX事例としても注目されているのだ。
大阪・関西万博「リボーンチャレンジ」における展示概要
項目 | 第1回展示 | 第2回展示 |
---|---|---|
展示名 | 身体拡張体験型インスタレーション『毎日の健康をそっと見守る未来のドアノブ』 | 触覚再現体験型インスタレーション『心で開く未来のドア』 |
会期 | 2025年5月20日~5月26日 | 2025年7月8日~7月14日 |
開館時間 | 9:00~21:00 | 9:00~21:00 |
展示企画名 | 大阪発!ワクワクする未来の暮らし ~世界一おもしろい都市をめざして~ | MOBIO大阪パビリオン展示 No/BORdER~国境・垣根・時代・カベを越える技術展~ |
場所 | 大阪ヘルスケアパビリオン “Nest for Reborn”(区画6番「リボーンチャレンジ」) | 大阪ヘルスケアパビリオン “Nest for Reborn”(区画6番「リボーンチャレンジ」) |
主催 | 株式会社池田泉州銀行 | 公益財団法人大阪産業局 |
未来のドアノブに使用された技術
この未来のドアノブは、複数の先進技術を組み合わせたシステムだ。
- 3DセンシングとAIによる非接触身長計測とノブ位置自動調整
- 3Dホログラフィックディスプレイによる仮想ドアノブの投影
- 空中超音波ハプティクスによる非接触での触覚再現
これらの技術により、来場者は物理的な接触なしに、ドアノブを操作し、触覚を感じることができるのだ。
未来のドアノブに関する考察
非接触技術とAI、3D解析技術を組み合わせたこの未来のドアノブは、高齢化社会や衛生面への配慮が求められる現代社会において、非常に有益な技術であると言える。高齢者や身体の不自由な方にとって、ドアノブの操作が容易になることは大きな利点だ。しかし、技術的な課題やコスト面の問題も考慮する必要があるだろう。
例えば、3Dセンシング技術の精度や安定性、空中超音波ハプティクスの再現性、そしてシステム全体の消費電力やコストなどが課題として挙げられる。これらの問題を解決するためには、更なる技術開発やコスト削減の努力が必要となるだろう。万博での展示を通して得られたフィードバックを活かし、より実用的な製品へと進化させていくことが重要だ。
将来的には、この技術が様々な場面で応用される可能性がある。例えば、公共施設や医療機関、商業施設などでの導入が考えられる。さらに、個人の住宅への導入も視野に入れ、より多くのユーザーが恩恵を受けられるような製品開発が期待される。その実現のためには、ユーザーインターフェースの改善やセキュリティ対策の強化なども必要となるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「世界初!大阪・関西万博にて非接触で扉が開く「未来のドアノブ」 AI×3D解析技術による身体拡張を体現 | 株式会社Tengun-labelのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000161773.html, (参照 2025-05-08).