目次
記事の要約
- Le-yan社のLe-show医療診療管理システムのSQLインジェクション脆弱性が公開された
- 認証されていないリモート攻撃者がデータベースの内容を読み書き削除できる
- CVE-2025-3708として、2025年5月2日に発表された
Le-show医療診療管理システムのSQLインジェクション脆弱性
TWCERT/CCは2025年5月2日に、Le-yan社が開発したLe-show医療診療管理システムにおけるSQLインジェクション脆弱性(CVE-2025-3708)を公開した。この脆弱性により、認証されていないリモート攻撃者が任意のSQLコマンドを注入できるのだ。
攻撃者は、この脆弱性を悪用してデータベースの内容を読み取り、変更、削除することが可能となる。そのため、患者情報や医療記録などの機密データが漏洩するリスクがある。この脆弱性は、医療機関のセキュリティ対策に深刻な影響を与える可能性がある。
Le-yan社は、この脆弱性に対処するためのパッチを開発し、提供する必要がある。医療機関は、速やかにシステムのアップデートを実施し、脆弱性を修正することが重要だ。
この脆弱性は、CWE-89(SQLコマンドで使用される特殊要素の不適切な無効化)に分類され、CVSSスコアは9.8と非常に高い。そのため、迅速な対応が求められる。
脆弱性に関する詳細情報
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-3708 |
発表日 | 2025-05-02 |
影響を受けるバージョン | 0~3.2.25 |
脆弱性の種類 | SQLインジェクション |
CVSSスコア | 9.8 |
深刻度 | CRITICAL |
ベンダー | Le-yan |
製品名 | Le-show医療診療管理システム |
SQLインジェクション脆弱性について
SQLインジェクションとは、悪意のあるSQL文をアプリケーションに挿入することで、データベースを不正に操作する攻撃手法のことだ。攻撃者は、入力フォームなどに特別な文字列を入力することで、データベースへのアクセス権限を得ることができる。
- データの改ざん
- データの漏洩
- システムの破壊
SQLインジェクションは、Webアプリケーションのセキュリティにおいて最も深刻な脅威の一つであり、適切な対策が不可欠である。
CVE-2025-3708に関する考察
Le-show医療診療管理システムにおけるSQLインジェクション脆弱性(CVE-2025-3708)は、医療機関にとって深刻な脅威となる。患者情報の漏洩は、医療機関の信用を失墜させるだけでなく、法的責任を問われる可能性もある。迅速な対応が求められる。
今後、同様の脆弱性が他の医療システムでも発見される可能性がある。そのため、医療機関は、定期的なセキュリティ監査を実施し、脆弱性の早期発見・対応体制を構築する必要がある。また、開発者は、安全なコーディング規約を遵守し、脆弱性の少ないシステムを開発する必要があるだろう。
この脆弱性の発見は、医療システムのセキュリティ対策の重要性を改めて示している。今後、より高度なセキュリティ対策技術の開発や、セキュリティ意識の向上に繋がることを期待したい。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-3708」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3708, (参照 2025-05-09).