
目次
記事の要約
- STELが環境省「30by30アライアンス」に参加
- 2030年までに陸と海の30%以上を保全する目標達成を目指す
- ウミガメ保全活動を通じた知見共有で貢献
STELの30by30アライアンス参加発表
特定非営利活動法人Sea Turtle Ecology Lab(STEL)は、2025年5月8日、環境省が推進する「生物多様性のための30by30アライアンス」への参加を発表した。STELは、絶滅危惧種のウミガメの生態研究や保全活動を行う団体である。
このアライアンスは、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全するという国際目標「30by30目標」の実現を目指す取り組みだ。STELは、ウミガメ保全活動を通じて得られた科学的知見を共有することで、この目標達成に貢献していくことを表明している。
STELは、アライアンス参加と同時に「ネイチャーポジティブ宣言」も発表しており、自然を回復軌道に乗せるための取り組みにも積極的に参加する姿勢を示している。ウミガメ保全を通して、海洋生態系の回復や生物多様性の保全に貢献していくという。
30by30アライアンスとSTELの取り組み
項目 | 詳細 |
---|---|
アライアンス発足目的 | 2030年までに陸と海の30%以上を効果的に保全 |
現状の保護地域 | 陸域約20%、海域約13% |
STELの活動内容 | ウミガメの生態解明、保全活動、知見共有 |
STELの貢献 | 30by30目標達成への貢献、海洋生態系の回復、生物多様性の保全 |
STELの宣言 | ネイチャーポジティブ宣言 |
ネイチャーポジティブについて
ネイチャーポジティブとは、生物多様性の損失を止め、反転させることで、自然を回復軌道に乗せることを指す。これは、単なる保全にとどまらず、積極的に自然を回復させることを目指す概念だ。
- 生物多様性損失の阻止
- 自然の回復
- 生態系の健全性の維持向上
30by30目標は、ネイチャーポジティブを実現するための重要なステップの一つであり、STELの活動は、この目標達成に大きく貢献するだろう。
STELの30by30アライアンス参加に関する考察
STELの30by30アライアンスへの参加は、ウミガメ保全という具体的な活動を通して、生物多様性保全への貢献を明確に示すものだ。科学的根拠に基づいた活動と情報発信は、アライアンス全体の取り組みを強化し、目標達成への弾みを付けるだろう。
しかしながら、30by30目標達成には、民間団体だけでなく、政府や企業、地域社会全体の協調的な取り組みが不可欠である。そのため、情報共有や連携強化のための仕組みづくりが課題となる可能性がある。継続的な資金調達や人材育成も、長期的な活動を持続させる上で重要な要素だ。
今後、STELには、更なる研究成果の発表や、保全活動の拡大、そしてアライアンス内での積極的な情報共有が期待される。また、一般市民への啓発活動を通して、生物多様性保全への意識向上にも貢献していくことが重要だろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「生物多様性保全の取り組みに賛同、STELが環境省「30by30アライアンス」に参加 | 特定非営利活動法人Sea Turtle Ecology Labのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000159207.html, (参照 2025-05-09).