目次
記事の要約
- TOTOLINK A720Rの脆弱性CVE-2025-4269が公開された
- Log Handlerの/cgi-bin/cstecgi.cgiにおけるアクセス制御の不備が原因
- topicurl引数の操作により不正アクセスが可能になる
TOTOLINK A720Rの脆弱性情報公開
VulDBは2025年5月5日、TOTOLINK A720Rルーターの脆弱性CVE-2025-4269に関する情報を公開した。この脆弱性は、Log Handlerコンポーネントの/cgi-bin/cstecgi.cgiファイルの処理に問題があることが原因で発生するのだ。
具体的には、topicurl引数を操作することで、clearDiagnosisLog/clearSyslog/clearTracerouteLogへの不正アクセスが可能になる。この脆弱性はリモートから攻撃が可能であり、既に公開されているため悪用される可能性がある。
影響を受けるのはTOTOLINK A720Rバージョン4.1.5cu.374である。CVSSスコアは6.9で、深刻度レベルはMEDIUMと評価されている。TOTOLINKは、この脆弱性に関する修正パッチの提供や対応策の発表を行っていない。
この脆弱性情報は、VulDBのデータベース(VDB-307373)に登録されている。また、関連情報はGitHubにも公開されている。
脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性識別子 | CVE-2025-4269 |
公開日 | 2025-05-05 |
更新日 | 2025-05-05 |
影響を受ける製品 | TOTOLINK A720R |
影響を受けるバージョン | 4.1.5cu.374 |
脆弱性の種類 | Improper Access Controls (CWE-284) |
CVSSスコア(v4) | 6.9 |
CVSSスコア(v3.1) | 6.5 |
CVSSスコア(v3.0) | 6.5 |
深刻度 | MEDIUM |
アクセス制御に関する解説
この脆弱性は、アクセス制御の不備が原因で発生する。アクセス制御とは、システムやデータへのアクセスを許可または拒否する仕組みのことだ。
- 権限の適切な設定
- 入力値の検証
- 認証と認可の仕組み
適切なアクセス制御を実装することで、不正アクセスやデータ漏洩などのリスクを軽減することができる。開発者は、セキュリティを考慮した設計と実装を行う必要がある。
CVE-2025-4269に関する考察
TOTOLINK A720Rの脆弱性CVE-2025-4269は、リモートからの不正アクセスを許容する深刻な問題である。迅速なパッチ適用が求められるが、現状ではTOTOLINKからの公式な対応は確認できない。そのため、ユーザーは、ルーターのファームウェアアップデートを待つだけでなく、ファイアウォールやIDS/IPSなどのセキュリティ対策を強化する必要があるだろう。
今後、この脆弱性を悪用した攻撃が増加する可能性がある。攻撃者は、この脆弱性を利用して、ルーターの設定変更やデータの窃取を行う可能性があるのだ。そのため、ユーザーは、セキュリティに関する最新情報を常に確認し、適切な対策を講じる必要がある。
TOTOLINKは、早急に脆弱性に対するパッチをリリースし、ユーザーへの情報提供を徹底すべきである。また、将来的な製品開発においては、セキュリティを最優先事項として考慮し、このような脆弱性が発生しないよう、より厳格なセキュリティ設計とテストを実施することが重要だ。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-4269」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-4269, (参照 2025-05-09).