目次
記事の要約
- TOTOLINK N150RTの脆弱性CVE-2025-3987が公開された
- formWscコマンドインジェクションの脆弱性により、リモートからコマンド実行が可能
- バージョン3.4.0-B20190525が影響を受ける
TOTOLINK N150RTの脆弱性情報公開
VulDBは2025年4月27日、TOTOLINK N150RTルーターの深刻な脆弱性CVE-2025-3987を公開した。この脆弱性は、/boafrm/formWscファイルの処理における欠陥に起因するコマンドインジェクションの脆弱性である。
攻撃者は、localPin引数を操作することで、リモートからコマンドを実行できる。これは、デバイスへの不正アクセスやシステムの乗っ取りにつながる可能性があるため、非常に危険な脆弱性だ。この脆弱性は既に公開されており、悪用される可能性も高い。
影響を受けるのはTOTOLINK N150RTバージョン3.4.0-B20190525である。ユーザーは、速やかにファームウェアのアップデートを行うか、デバイスの利用を停止する必要がある。
この脆弱性に関する情報は、VulDBのウェブサイトで公開されている。迅速な対応が求められる。
脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性名 | CVE-2025-3987 |
影響を受ける製品 | TOTOLINK N150RT |
影響を受けるバージョン | 3.4.0-B20190525 |
脆弱性の種類 | コマンドインジェクション |
深刻度 | クリティカル |
CVSSスコア | 5.3 (MEDIUM), 4.0 (MEDIUM), 3.1 (MEDIUM), 3.0 (MEDIUM), 2.0 |
公開日 | 2025年4月27日 |
報告者 | lcyf-fizz (VulDB User) |
コマンドインジェクションについて
コマンドインジェクションとは、悪意のあるコードをアプリケーションに挿入し、本来の処理とは異なるコマンドを実行させる攻撃手法である。
- 攻撃者は、入力フォームなどに悪意のあるコードを入力する
- アプリケーションがそのコードをそのまま実行してしまう
- システムの乗っ取りやデータ漏洩などの被害が発生する
この脆弱性では、localPin引数に悪意のあるコマンドを埋め込むことで、攻撃者が任意のコマンドを実行できる。そのため、迅速な対策が不可欠だ。
CVE-2025-3987に関する考察
TOTOLINK N150RTにおけるCVE-2025-3987の発見は、IoTデバイスのセキュリティ対策の重要性を改めて示している。迅速なパッチ適用が重要であり、ユーザーはメーカーの指示に従ってアップデートを行うべきだ。しかし、古いデバイスやサポートが終了したデバイスについては、代替策の検討が必要となるだろう。
今後、同様の脆弱性が他のIoTデバイスでも発見される可能性がある。メーカーは、セキュリティ対策を強化し、脆弱性の早期発見と対応に努める必要がある。ユーザーも、セキュリティ意識を高め、定期的なソフトウェアアップデートを行うことが重要だ。
さらに、IoTデバイスのセキュリティに関する啓発活動の強化も必要となるだろう。ユーザーが安全にデバイスを利用できるよう、情報提供や教育プログラムの充実が求められる。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-3987」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3987, (参照 2025-05-09).