目次
記事の要約
- アライドテレシスがネットワーク機器OSのファームウェアをバージョンアップ
- スイッチ、ルーター、無線LANアクセスポイントの機能強化を実施
- 4月30日より、新ファームウェアのダウンロードサービスを開始
アライドテレシス、ネットワーク機器OSファームウェアをバージョンアップ
アライドテレシス株式会社は2025年4月30日、ネットワーク機器のOS「AlliedWare Plus」のファームウェアバージョンアップを発表した。このバージョンアップにより、スイッチ、ルーター、無線LANアクセスポイントなど、複数の製品において機能拡張が実施されたのだ。
具体的には、レイヤ2plusマルチギガビット・インテリジェント・スイッチのx240シリーズにルーティング機能が追加され、ネットワーク間の通信制御が可能になった。また、産業用リングネットワークのプロトコルMRPの機能強化により、複数のリング構成に対応し、障害発生時の迅速な復旧を実現する機能も追加されたのだ。
さらに、10G対応SD-WANルーター「AT-ARX200S-GTX」のネットワーク管理機能「Vista Manager mini」が強化され、管理できるアクセスポイント数が大幅に増加した。無線LANアクセスポイントでは、VAP単位でのアクセス制限強化により、より安全な無線通信を実現できるようになったのだ。
今回のバージョンアップでは、AT-TQ7403、AT-TQ6403 Gen2、AT-TQm6403 Gen2の3機種がVista Manager miniに対応するなど、様々な機能強化が実施された。これらの機能強化により、ネットワーク運用の効率化と安定性の向上が期待できるのだ。
AlliedWare Plus Ver.5.5.5-0.1 アップデート内容
製品 | 主な機能強化 | ファームウェアバージョン |
---|---|---|
x240シリーズ | ルーティング機能追加(IPv4スタティックルーティング、RIP) | AlliedWare Plus Ver.5.5.5-0.1 |
IE340シリーズ、IE220シリーズ、x930シリーズ、x950シリーズ、AT-SBx908 GEN2 | MRP機能強化(複数リング構成対応、SNMP trap生成機能) | AlliedWare Plus Ver.5.5.5-0.1 |
AT-ARX200S-GTX | Vista Manager mini強化(管理AP数増加、AWC-CB/AWC-SC対応、IPsecセッション数増加) | AlliedWare Plus Ver.5.5.5-0.1 (Device GUI Ver.2.20.0) |
AT-TQ7403 | MACアドレスリスト複数作成可能、Vista Manager mini対応 | Ver.10.0.5-0.1 |
AT-TQ6403 Gen2、AT-TQm6403 Gen2、AT-TQ6702e Gen2 | MACアドレスリスト複数作成可能、Vista Manager mini対応 | Ver.9.0.5-0.1 |
AT-TQ6702 GEN2、AT-TQm6702 GEN2、AT-TQ6602 GEN2、AT-TQm6602 GEN2 | MACアドレスリスト複数作成可能 | Ver.8.0.5-0.1 |
AlliedWare Plus Ver.5.5.5-0.1 の機能強化について
今回のファームウェアアップデートでは、ネットワーク機器の機能強化が図られた。特に、x240シリーズへのルーティング機能追加は、小規模ネットワーク環境における柔軟なセグメント分割や通信経路制御を可能にする。
- ネットワーク構成の柔軟性向上
- 運用効率の改善
- 障害発生時の迅速な復旧
これらの機能強化により、より効率的で信頼性の高いネットワーク構築が可能となるだろう。
AlliedWare Plus Ver.5.5.5-0.1に関する考察
今回のAlliedWare Plus Ver.5.5.5-0.1アップデートは、ネットワーク管理者の負担軽減とネットワークの安定性向上に大きく貢献するだろう。特に、ルーティング機能の追加やMRP機能の強化は、小規模ネットワークから大規模ネットワークまで幅広い環境で有効に活用できる。しかし、新機能の導入に伴い、設定ミスによるネットワーク障害のリスクも増加する可能性がある。
そのため、アライドテレシスによる丁寧なマニュアル提供や、導入支援サービスの充実が重要となるだろう。また、将来的には、AIを活用したネットワーク障害予兆検知機能や、自動修復機能の追加も期待したい。これにより、ネットワーク管理者の負担をさらに軽減し、より安定したネットワーク運用を実現できるだろう。
さらに、多様なネットワーク環境に対応できるよう、様々な機器との互換性の向上も重要だ。継続的なアップデートとサポート体制の強化によって、ユーザーは安心して新機能を活用できるだろう。
参考サイト/関連サイト
- アライドテレシス株式会社.「【最新のファームウェアを公開】 ネットワーク機器OSのバージョンアップでネットワーク運用の効率化を支援 ~エッジ・スイッチ、ルーター、無線LANアクセスポイントの機能を強化~ – アライドテレシス」.https://www.allied-telesis.co.jp/news/nr250430-2/, (参照 2025-05-09).