
目次
記事の要約
- ミロク情報サービスが「Hirameki 7」の「経営分析プラス」にAIレポート機能を追加
- 生成AIが会計データと公的統計から分析レポートを自動作成
- 会計事務所ユーザーは顧問先データアップロードのみでレポート作成可能
ミロク情報サービス、「Hirameki 7」にAIレポート機能を追加
株式会社ミロク情報サービスは2025年5月9日、中小企業向けDXプラットフォーム「Hirameki 7」上の「経営分析プラス」において、生成AIを活用した『AIレポート』機能の提供を開始した。この機能は、会計事務所ユーザーが顧問先企業の会計データをアップロードするだけで、AIが自動的に分析レポートを作成するものである。
『AIレポート』は「月次AIレポート」と「年次AIレポート」の2種類があり、会計データの前年度等との比較に加え、7つの公的統計を参照して景気動向等に基づいたコメントも生成する。レポートはパワーポイント形式でダウンロード可能で、税理士による確認・編集後に顧問先への経営報告などに活用できるのだ。
本機能はMicrosoftの「Azure OpenAI Service」を活用しており、ユーザー側の生成AIサービス契約は不要で、顧問先の会計データが生成AIの学習データとして利用されることもない。会計事務所の業務効率化と顧問先への説明における満足度の向上に貢献するだろう。
追加料金無しで利用可能であり、日本マイクロソフト株式会社と株式会社エヌ・テー・シーの協力を得て開発された。
『AIレポート』機能詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
サービス名 | AIレポート |
提供開始日 | 2025年5月9日 |
プラットフォーム | Hirameki 7(経営分析プラス) |
対象ユーザー | MJSの会計事務所ユーザー(「ACELINK NX-Pro会計大将」ご利用ユーザー) |
レポート種類 | 月次AIレポート、年次AIレポート |
データソース | 会計データ、7つの公的統計(※1) |
出力形式 | パワーポイント |
追加料金 | 無し |
生成AI | Microsoft Azure OpenAI Service |
生成AIと公的統計データについて
本サービスでは、Microsoft Azure OpenAI Serviceという生成AIが利用されている。ユーザーは、生成AIサービスを個別に契約する必要はない。
- 景気ウォッチャー調査
- 国民経済計算(GDP統計)
- 消費者物価指数(CPI)
さらに、景気動向等のコメント生成には、7つの公的統計データが活用されている点が特徴的だ。
AIレポート機能に関する考察
『AIレポート』機能は、会計事務所の業務効率化に大きく貢献するだろう。従来、時間のかかっていたレポート作成が自動化されることで、税理士はより高度な業務に集中できるようになる。しかし、AIによる分析結果の正確性や、公的統計データの解釈の妥当性については、常に確認する必要があるだろう。
AIレポートの精度向上のためには、より多くの会計データや公的統計データの学習が必要となる。また、ユーザーからのフィードバックを収集し、AIモデルの改善を継続的に行うことが重要だ。将来的には、AIが経営アドバイスを行う機能や、多様な業種に対応したレポート作成機能の追加が期待される。
中小企業の経営課題解決に貢献するだけでなく、会計事務所のDX推進を加速させる可能性を秘めている。ミロク情報サービスの今後の展開に期待したい。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「DXプラットフォーム「Hirameki 7」の「経営分析プラス」に『AIレポート』機能が新登場 | 株式会社ミロク情報サービスのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000435.000018493.html, (参照 2025-05-09).