
目次
記事の要約
- 古野電気は高精度GNSS受信モジュールGT-100などを発表した
- 北米最大級の時刻同期学会WSTS2025に出展し製品を紹介する
- GNSSタイミングの性能評価に関する講演を予定している
古野電気、高精度GNSS受信モジュールなど発表
古野電気株式会社は2025年5月8日、時刻精度4.5ns(1σ)未満の高精度GNSS受信モジュール「GT-100」と、フィールド・タイムシンク・ジェネレーター「TB-1」を発表した。これらの製品は、高精度な時刻同期を必要とする様々な用途に利用できるのだ。
GT-100はL1、L5の2周波受信に対応し、高い堅牢性も備えている。TB-1はケーブル接続だけでネットワーク機器などに正確な時刻情報(1PPS)を出力できる。これらの製品は、高度な時刻同期技術を必要とするインフラや産業機器などに貢献するだろう。
さらに、古野電気は5月12日から15日までアメリカ・ジョージア州サバンナで開催される北米最大級の時刻同期学会「WSTS 2025」に出展する予定だ。同社社員によるGNSS技術の講演も行われる。
講演では、最先端の測位エンジンを使用した1PPS精度の評価結果を発表する予定である。従来のメートル精度の測位エンジンと比較して、サブメートル・センチメートルレベルの測位エンジンを用いることで、時刻同期精度が数ナノ秒程度に向上したことを示すだろう。
WSTS 2025出展概要と製品情報
項目 | 詳細 |
---|---|
学会名 | WSTS (Workshop on Synchronization and Timing Systems) 2025 |
会期 | 2025年5月12日(月)~15日(木) |
会場 | The DeSoto Savannah |
主催 | ATIS (Alliance for Telecommunications Industry Solutions) |
出展製品1 | 時刻同期用GNSS受信モジュール(型式:GT-100)GT-100製品ページ |
出展製品2 | タイムシンクジェネレーター(型式:TB-1)TB-1製品ページ |
講演日時 | 2025年5月15日(木)9:25 – 9:40 (EDT) |
講演者 | 古野電気株式会社 システム機器事業部 開発部 開発2課 課長 冨永 貴樹 |
講演タイトル | 先進グレードのPVTエンジンを用いたGNSSタイミングの性能評価 |
GNSSタイミング技術について
GNSS(Global Navigation Satellite System)とは、地球上の位置を特定するために使用される衛星測位システムだ。GPSはその代表的な例である。
- 高精度な時刻同期を実現
- 様々な産業分野で活用
- 測位精度向上による更なる発展
GNSSは、正確な時刻情報を得るための重要な技術であり、近年ではその精度が飛躍的に向上している。この技術は、金融取引や電力網管理など、高精度な時刻同期が求められる様々な分野で活用されているのだ。
古野電気のGNSS技術に関する考察
古野電気は、高精度なGNSS受信モジュールとタイムシンクジェネレーターを発表し、時刻同期技術の更なる進化に貢献している点は評価できる。これらの製品は、高い精度と信頼性を求める様々な産業分野で活用される可能性があり、市場へのインパクトは大きいだろう。
しかし、今後、GNSS信号の妨害や、より高度なセキュリティ対策が必要となる可能性がある。これらの問題に対処するためには、信号処理技術の向上や、セキュリティ機能の強化が不可欠となるだろう。
今後、より小型で低消費電力なGNSS受信モジュールや、多様な通信規格に対応した製品の開発が期待される。また、AI技術との連携による、より高度な測位・時刻同期技術の開発も期待したい。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「北米最大級の時刻同期学会「WSTS」に出展 | 古野電気株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000089783.html, (参照 2025-05-09).