
目次
記事の要約
- マウザーがQorvoのWi-Fi 7フロントエンドモジュール販売開始
- モバイル機器や家庭用ネットワーク機器向けに提供
- QM45655、QM42655、QPF4509、QPF4609など複数モジュールを扱う
マウザー、QorvoのWi-Fi 7フロントエンドモジュール販売開始
Mouser Electronicsは2025年5月12日、Qorvoの最新Wi-Fi 7フロントエンドモジュール(FEM)の取り扱いを開始した。これらのモジュールは、宅内機器(CPE)、スマートホームデバイス、モバイル機器、ウェアラブル機器向けに設計されているのだ。
Wi-Fi 7は最新のWi-Fi規格であり、IEEE 802.11be Extremely High Throughput(EHT)としても知られている。高速なデータ通信、低遅延、ネットワークの大容量化を実現し、帯域幅を多く消費する環境でも多数のユーザーやデバイスに対して優れたパフォーマンスを提供する。
マウザーでは、QorvoのQM45655、QM42655、QPF4509、QPF4609といったWi-Fi 7対応FEMと、それらの動作デモや開発に最適な評価ボードも取り扱っている。これらのデバイスは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器から、VR/ARゴーグルなどのウェアラブル機器、無線アクセスポイント、無線ルーター、セットトップボックス、宅内機器(CPE)まで幅広い用途に対応するのだ。
QM42655は2.4GHz帯のWi-Fi用マルチ送信モード電力増幅器を搭載し、高性能Bluetooth(HP BT)にも対応している。QM45655は5GHz~7GHzの周波数帯に対応したマルチ送信モードの電力増幅器を統合している。QPF4509とQPF4609は、電力増幅器、低雑音増幅器(LNA)、およびスイッチを統合したWi-Fi 7対応フロントエンドモジュールである。
製品一覧と詳細情報
製品名 | 周波数帯 | 用途 |
---|---|---|
QM45655 | 5GHz~7GHz | モバイル機器、ウェアラブル機器 |
QM42655 | 2.4GHz | モバイル機器、ウェアラブル機器 |
QPF4509 | 5.17GHz~5.895GHz | 無線アクセスポイント、無線ルーターなど |
QPF4609 | 5.925GHz~7.125GHz | 無線アクセスポイント、無線ルーターなど |
Wi-Fi 7フロントエンドモジュールについて
Wi-Fi 7フロントエンドモジュールは、Wi-Fi 7規格に対応した無線通信を実現するための重要な部品だ。高性能な電力増幅器や低雑音増幅器などを統合することで、高速なデータ転送と低消費電力を両立している。
- 高速データ転送
- 低遅延
- 高効率
これらのモジュールは、次世代の無線通信システムにおいて、より高速で信頼性の高い接続を提供する上で重要な役割を果たすだろう。
QorvoのWi-Fi 7モジュールに関する考察
QorvoのWi-Fi 7モジュールの提供開始は、Wi-Fi 7の普及を加速させる上で大きな一歩となるだろう。高性能かつ多様な製品ラインナップは、幅広いデバイスへの搭載を可能にする。しかし、高性能化に伴い、消費電力やコスト面での課題も存在する可能性がある。
今後、より低消費電力で高性能なモジュールの開発が求められるだろう。また、異なる周波数帯に対応したモジュールの互換性や、ソフトウェアとの連携についても考慮する必要がある。これらの課題を解決することで、Wi-Fi 7の更なる普及と、より快適な無線通信環境の実現に貢献できるだろう。
さらに、将来的な規格であるWi-Fi 8への対応や、AI技術との連携なども期待される。Qorvoの技術革新によって、より高速で信頼性の高い、そしてスマートな無線通信が実現することを期待したい。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「マウザー、QorvoのWi-Fi 7フロントエンドモジュールの 取り扱いを開始 | Mouser Electronics, Inc.のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000142.000136133.html, (参照 2025-05-13).