
目次
記事の要約
- 生成AIを活用した経営支援ツール「ばんそうAI」β版を公開
- 戦略コンサルタントの思考プロセスを参考に、経営課題の発見と解決策の提案を行う
- 鹿児島大学との産学連携により開発、10名のテストユーザーを募集
ばんそうAIβ版公開
株式会社ばんそうは、2025年5月12日、鹿児島大学大学院理工学研究科との産学連携で開発した生成AIを活用した経営支援ツール「ばんそうAI」β版を公開した。このAIは、トップクラスの戦略コンサルタントの思考プロセスを参考に設計されており、経営者の悩みに寄り添い、課題を発見し、解決策を見つける支援を行うのだ。
従来の対話型AIでは、課題が明確でないままに一問一答が繰り返され、解決策が見つからないことが多かった。しかし「ばんそうAI」は、相談者と伴走することで、気づかなかった課題を発見し、次の一手を一緒に見つけ、成果を伴奏することが可能である。特許出願予定の進化したビジネス支援生成AIと言えるだろう。
β版公開に合わせ、10名のテストユーザーを募集している。これは、多くの経営者から経営コンサルタントへの相談がコストや時間的な制約で難しいという声が多く寄せられたことを受け、生成AIの真の力を引き出し、悩める経営者に寄り添うパートナーとなることを目指した取り組みである。
ばんそうAIβ版の特徴と今後の展開
項目 | 詳細 |
---|---|
公開日 | 2025年5月12日 |
開発元 | 株式会社ばんそう、鹿児島大学大学院理工学研究科 知能情報処理研究室 |
対象 | 中堅・中小企業、地方企業、スタートアップ企業 |
主な機能 | 対話機能(課題深掘り、具体的な打ち手の提案)、カスタマイズ性と継続学習、国産クラウド基盤によるセキュリティ確保 |
追加予定機能 | 複数の専門AIによる多角的な視点、資料作成機能、専門家との連携 |
テストユーザー募集 | 10名(無料) |
サービスページ | ばんそうAIサービスページ |
生成AIとコンサルティング
「ばんそうAI」は、単なる質問応答型の生成AIではなく、コンサルタントのように対話を通じて課題を深掘りしていく点が特徴だ。既存チャネルの効果やボトルネックをヒアリングし、業界特性や企業の強みに即した改善策を提示する。
- コンサルタントの問いかけ・深掘り技法の学習
- 経営知識(戦略、財務、マーケティングなど)の統合
- 企業情報に基づいた最適化された回答
これにより、経営課題の明確化と具体的な打ち手の導出を支援する。 AIによる課題特定の後、BANSOの専門家によるコンサルティングも可能になる点が大きな強みである。
ばんそうAIに関する考察
「ばんそうAI」は、経営コンサルティングの敷居を下げ、より多くの企業が専門家の知見を活用できるようになるという点で大きな可能性を秘めている。中小企業や地方企業にとって、コストや時間的な制約を克服できる革新的なツールとなるだろう。しかし、AIの判断の精度や倫理的な問題、データセキュリティなど、今後の課題も存在する。
AIの判断に依存しすぎることによるリスクや、AIが提供する情報が常に正確であるとは限らないという点も考慮する必要がある。そのため、AIの出力結果を鵜呑みにするのではなく、人間の判断と併用することが重要だ。 継続的な学習と機能改善によって、より精度の高い、信頼できるツールへと進化していくことが期待される。
将来的には、より高度な分析機能や予測機能、多様な業種への対応、そしてグローバル展開なども期待したい。 AIと人間の協働による新たな経営支援の形を提示し、日本経済の活性化に貢献できる可能性を秘めている。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「経営の悩みや課題を発見して気づきを促し、次の一手を一緒に見つける生成AI「ばんそうAI」(特許出願予定)β版公開 | 株式会社ばんそうのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000161270.html, (参照 2025-05-13).