目次
記事の要約
- WordPressプラグイン「Custom Login And Registration」の脆弱性が公開された
- バージョン1.0.0以前において、クロスサイトスクリプティング(XSS)脆弱性が存在する
- 攻撃者は悪意のあるスクリプトを埋め込み、ユーザーの情報を盗む可能性がある
WordPressプラグインの脆弱性情報公開
Patchstack OÜは2025年5月5日、WordPressプラグイン「AlphaEfficiencyTeam Custom Login and Registration」の脆弱性情報を公開した。この脆弱性は、クロスサイトスクリプティング(XSS)であり、バージョン1.0.0以前のバージョンに影響を与えることが明らかになっている。
具体的には、Webページ生成時の入力の不適切な無効化により、保存型XSS攻撃が可能となる。攻撃者は、悪意のあるJavaScriptコードを埋め込むことで、ユーザーのセッションCookieや個人情報を盗む可能性があるのだ。この脆弱性は、CWE-79に分類され、CVSSスコアは6.5(MEDIUM)と評価されている。
開発元のAlphaEfficiencyTeamは、この脆弱性に対処したバージョン1.0.1以降へのアップデートを推奨している。ユーザーは速やかにアップデートを実施し、セキュリティリスクを軽減する必要がある。
この脆弱性に関する情報は、Patchstackのデータベースにも掲載されている。
脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性名 | クロスサイトスクリプティング(XSS) |
影響を受けるバージョン | n/a~1.0.0 |
CVSSスコア | 6.5 (MEDIUM) |
CWE | CWE-79 |
公開日 | 2025年5月5日 |
開発元 | AlphaEfficiencyTeam |
発見者 | Nguyen Ngoc Quang Bach (maysbachs) |
クロスサイトスクリプティング(XSS)について
クロスサイトスクリプティング(XSS)とは、Webアプリケーションの脆弱性を悪用して、攻撃者が悪意のあるスクリプトをユーザーのブラウザに実行させる攻撃手法である。この攻撃により、ユーザーのセッション情報を盗まれたり、個人情報が漏洩したりする可能性がある。
- 悪意のあるスクリプトの注入
- ユーザーセッションの乗っ取り
- 個人情報の窃取
XSS攻撃を防ぐためには、入力値の適切なサニタイジングや、出力値のエスケープ処理を行うことが重要だ。開発者は、セキュリティに関するベストプラクティスを遵守し、安全なWebアプリケーションを開発する必要がある。
CVE-2025-39363に関する考察
今回のWordPressプラグイン「Custom Login And Registration」の脆弱性CVE-2025-39363は、多くのWordPressユーザーに影響を与える可能性があるため、深刻な問題だ。迅速なアップデートが求められるのはもちろん、開発者側もセキュリティ対策の強化に努める必要がある。
今後、同様の脆弱性が他のWordPressプラグインでも発見される可能性がある。そのため、定期的なセキュリティアップデートの確認や、セキュリティプラグインの導入など、予防策を講じる必要があるだろう。また、ユーザー側もセキュリティ意識を高め、不審なサイトへのアクセスを避けるなどの対策を行うべきだ。
さらに、この脆弱性発見を契機に、WordPressプラグイン開発者向けのセキュリティ教育や、脆弱性診断ツールの普及を促進することが重要である。安全なWordPressエコシステムを維持するためには、開発者とユーザー双方による継続的な努力が必要となるだろう。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-39363」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-39363, (参照 2025-05-13).