
目次
記事の要約
- グローバルパワーが運営する外国人材採用サイト「NINJA」に、Liquid社のeKYCシステム「GPASS」を導入した
- 不法就労助長罪の厳罰化に対応し、採用プロセスの入り口からリスク回避を図る
- GPASSによる本人確認と在留資格確認で、なりすましや資格期限切れリスクを軽減する
外国人材採用サイト「NINJA」とeKYC「GPASS」連携開始
株式会社グローバルパワーは2025年5月13日、運営する外国人材採用サイト「NINJA」に、株式会社Liquidが提供する外国人就労管理サービス「GPASS」を導入したと発表した。これは、不法就労助長罪の厳罰化に対応し、採用企業のリスク軽減を目的とするものである。
「NINJA」は日本語ビジネスレベル以上77%、国内在住79%の外国人材が登録する就職・転職支援サイトであり、現在163ヵ国の人材が登録している。企業からのスカウト受信を希望する人材は48,000名以上、利用登録企業は500社を超える規模だ。
「GPASS」は、外国人向けデジタルIDウォレット「PASS」のシリーズの一つで、外国人の方々が自らの情報を正確に整理、提示できるようにするサービスだ。在留カード情報、所属組織、就学就労実績などの情報を格納できるデータベースと、それを提示できる仕組みを提供することで、ミスマッチ解消に貢献する。
今回の連携により、「NINJA」では求職者の登録時に「GPASS」を活用し、なりすまし防止と在留資格の有効性確認を同時に行うことが可能になったのだ。
「NINJA」と「GPASS」連携概要
項目 | 詳細 |
---|---|
連携開始日 | 2025年5月13日 |
サービス提供元 | グローバルパワー(NINJA)、Liquid(GPASS) |
連携目的 | 不法就労助長罪リスク軽減、採用プロセスの安全確保 |
GPASS機能 | eKYC(電子本人確認)、在留資格確認 |
NINJA登録者数 | 163ヵ国の人材、スカウト希望者48,000名以上 |
GPASS登録者数 | 25,000名超(2025年5月時点) |
eKYCシステム「GPASS」について
「GPASS」は、Liquid社が提供する外国人向けデジタルIDウォレットである。スマートフォンで個人情報を一元管理できるため、外国人労働者と企業間の情報共有をスムーズに行うことが可能だ。
- 本人確認の精度向上
- 在留資格の有効性確認
- 情報管理の簡素化
これにより、外国人雇用の透明性と信頼性を高めることに貢献する。
外国人材採用におけるeKYC導入に関する考察
今回の「NINJA」と「GPASS」の連携は、外国人材採用におけるリスク管理の強化に大きく貢献するだろう。不法就労助長罪の厳罰化という社会情勢を踏まえ、採用プロセスの初期段階からリスクを抑制する仕組みを構築した点は評価できる。しかし、システムの利用には、外国人材側のデジタルリテラシーや、システムへの信頼感の醸成が課題となる可能性がある。
システムの普及には、外国人材への丁寧な説明とサポート体制の構築が不可欠だ。また、システムのセキュリティ対策も重要であり、個人情報の漏洩や不正アクセスを防ぐための万全な対策が必要となるだろう。
今後、更なる機能拡張や他サービスとの連携によって、より包括的な外国人材管理システムへと発展していくことが期待される。例えば、在留資格の更新時期を自動で通知する機能や、多言語対応の強化などが考えられる。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「外国人材採用サイト「NINJA」、eKYC「GPASS」(Liquid提供)と連携開始 | 株式会社グローバルパワーのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000057212.html, (参照 2025-05-14).