目次
記事の要約
- データ・アプリケーションが2026年3月期~2028年3月期の中期経営計画を策定
- 連結体制移行とグループ体制強化を踏まえた計画
- 売上高60億円、EBITDA10億円を2028年3月期目標に設定
データ・アプリケーション、2026年3月期~2028年3月期の中期経営計画を策定
株式会社データ・アプリケーションは2025年5月12日、2026年3月期から2028年3月期までの3ヶ年を対象とする新たな中期経営計画を策定したと発表した。これは、2024年7月に株式会社WEELを完全子会社化し、2025年4月にはデジタルトランスコミュニケーションズ株式会社および株式会社メロンをグループに迎え入れたこと、そして2025年3月期中間期より連結決算へと再移行したことに伴うものだ。
従来の中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)で掲げた目標の一定の達成が見込まれること、ならびに連結ベースでの成長戦略・数値目標を市場に提示する必要性から、新たな中期経営計画の策定に至ったのだ。
本計画では、「個人と組織がともに成長し続けるDIGITAL WORKを実現する」をビジョンに掲げ、事業領域の拡大・開拓、収益安定性の向上、人的資本経営の推進という三本の柱を中核に据えている。
中期経営計画の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
対象期間 | 2026年3月期~2028年3月期 |
ビジョン | 個人と組織がともに成長し続けるDIGITAL WORKを実現する |
事業戦略 | 事業領域の拡大・開拓、収益安定性の向上、人的資本経営の推進 |
2028年3月期目標売上高 | 60億円 |
2028年3月期目標EBITDA | 10億円 |
2028年3月期目標ROE | 15%以上 |
配当下限額 | 25円 |
AI技術の活用
データ連携技術を根幹に、WEEL社の生成AI、DTC社のEDI/EAIビジネスインフラソリューション、メロン社の時系列解析や大規模言語モデル(LLM)を活用したAI開発の知見を結集することで、高度なデータ活用を実現する次世代データプラットフォームの構築を推進する。
- 生成AIの活用による業務効率化
- EDI/EAIによるデータ連携の強化
- LLMによる高度なデータ分析
これらの技術シナジーを活かし、業務効率化や意思決定支援といった新たな価値を提供することで、持続的な成長と企業価値の向上を図るのだ。
中期経営計画に関する考察
本計画は、グループ各社の技術シナジーを最大限に活用し、AI技術を駆使した次世代データプラットフォーム構築を目指す点が大きな特徴だ。これは、急速に変化するビジネス環境において、データ活用による競争優位性を確立するための戦略と言えるだろう。しかし、計画達成には、グループ各社の連携強化や人材育成が不可欠であり、その実現には課題も存在する可能性がある。
想定される課題としては、技術的な難易度や市場の競争激化、人材確保の難しさなどが挙げられる。これらの課題に対しては、技術開発への継続的な投資、市場動向の的確な把握、人材育成プログラムの充実などが有効な解決策となるだろう。また、計画の進捗状況を定期的にモニタリングし、必要に応じて修正を加える柔軟性も重要だ。
今後、更なるAI技術の進化や新たなビジネスチャンスの創出に柔軟に対応できる体制を構築し、持続的な成長を実現していくことが期待される。株主還元についても、資本コストや株価を意識した経営を推進することで、株主価値の最大化を目指していく姿勢は評価できる。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)策定のお知らせ | 株式会社データ・アプリケーションのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000016749.html, (参照 2025-05-14).