目次
記事の要約
- D-Link DIR-600Lの脆弱性CVE-2025-4346が公開された
- formSetWAN_Wizard534関数のバッファオーバーフロー脆弱性が存在する
- バージョン2.07B01以前の製品に影響し、リモート攻撃が可能だ
D-Link DIR-600L バージョン2.07B01以前の脆弱性情報
VulDBは2025年5月6日、D-Link DIR-600Lルーターの深刻な脆弱性CVE-2025-4346に関する情報を公開した。この脆弱性は、formSetWAN_Wizard534関数におけるバッファオーバーフローに起因するもので、リモートからの攻撃が可能であることが確認されているのだ。
影響を受けるのは、D-Link DIR-600Lルーターのバージョン2.07B01以前である。攻撃者は、host引数を操作することでバッファオーバーフローを引き起こし、システムの制御を奪う可能性がある。この脆弱性は、既にメーカーによるサポートが終了している製品に影響する点が特徴だ。
CVSSスコアは8.7と高く、深刻な脅威と評価されている。そのため、該当する製品を使用しているユーザーは、速やかにファームウェアのアップデートを行うか、製品の交換を検討する必要がある。この脆弱性を利用した攻撃は、データ漏洩やシステム停止などの深刻な被害につながる可能性があるからだ。
本脆弱性は、既にメーカーによるサポートが終了している製品に影響する。そのため、ユーザー自身での対策が不可欠である。
脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-4346 |
公開日 | 2025-05-06 |
影響を受ける製品 | D-Link DIR-600L (バージョン2.07B01以前) |
脆弱性の種類 | バッファオーバーフロー |
影響を受ける関数 | formSetWAN_Wizard534 |
攻撃方法 | リモート攻撃 |
CVSSスコア | 8.7 (HIGH) |
CWE | CWE-120, CWE-119 |
バッファオーバーフローについて
バッファオーバーフローとは、プログラムがデータ格納領域(バッファ)の境界を超えてデータ書き込みを行う脆弱性のことだ。これは、プログラムがバッファのサイズを適切にチェックせずにデータを受け入れる場合に発生する。
- 予期せぬプログラムの動作
- システムクラッシュ
- リモートコード実行
バッファオーバーフローは、攻撃者が悪意のあるコードを実行させる可能性があるため、非常に危険な脆弱性である。適切な入力検証やバッファサイズチェックを行うことで、この脆弱性を防ぐことが可能だ。
CVE-2025-4346に関する考察
D-Link DIR-600Lの脆弱性CVE-2025-4346は、既にサポートが終了した製品に影響するものの、リモート攻撃が可能であるため、深刻な脅威である。迅速な対策が求められるが、メーカーサポートがないため、ユーザー自身による対策が重要となるだろう。
今後、同様の脆弱性が他のD-Link製品や他社製品でも発見される可能性がある。そのため、定期的なセキュリティアップデートや脆弱性情報の確認が不可欠だ。また、古い機器の使用はセキュリティリスクを高めるため、可能な限り新しい機器への更新を検討すべきである。
この脆弱性の発見は、テクノロジー機器のセキュリティ対策の重要性を改めて示している。メーカーは、サポート終了後の製品についても、セキュリティリスクを軽減するための対策を講じるべきだ。ユーザーも、セキュリティ意識を高め、安全なインターネット環境を構築する努力を継続する必要がある。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-4346」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-4346, (参照 2025-05-15).