目次
記事の要約
- Dell Storage Center Dell Storage Managerの脆弱性CVE-2025-22479が公開された
- 2020 R1.21より前のバージョンにパス・トラバーサル脆弱性(CWE-22)が存在する
- 隣接ネットワークからの未認証攻撃でスクリプトインジェクションの可能性がある
Dell Storage Center Dell Storage Managerの脆弱性情報公開
Dell EMCは2025年5月6日、Dell Storage Center – Dell Storage Managerの脆弱性に関する情報を公開した。この脆弱性は、パス・トラバーサル(CWE-22)と呼ばれるもので、不正なアクセスを許してしまう可能性があるのだ。
具体的には、2020 R1.21より前のバージョンにおいて、制限されたディレクトリへのパス名を適切に制限できていない点が問題となっている。この脆弱性を悪用されると、スクリプトインジェクションが発生する可能性がある。
攻撃者は隣接ネットワークからの未認証アクセスでこの脆弱性を悪用できるため、注意が必要だ。Dellはredfr0gによる報告を受けてこの問題に対処している。
脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-22479 |
公開日 | 2025-05-06 |
更新日 | 2025-05-06 |
脆弱性タイプ | パス・トラバーサル(CWE-22) |
影響を受ける製品 | Dell Storage Center – Dell Storage Manager |
影響を受けるバージョン | 2020 R1.21より前 |
CVSSスコア | 3.5 (LOW) |
攻撃ベクトル | CVSS:3.1/AV:A/AC:L/PR:N/UI:R/S:U/C:L/I:N/A:N |
パス・トラバーサル脆弱性について
パス・トラバーサル脆弱性とは、アプリケーションがファイルシステム上のパスを適切に検証・制限せずに処理することで、攻撃者が意図しないファイルやディレクトリにアクセスできるようになる脆弱性のことだ。
- 攻撃者は、悪意のあるパスを指定することで、本来アクセスできないファイルにアクセスできる
- 機密情報の漏洩やシステムの改ざんにつながる可能性がある
- 適切な入力検証やアクセス制御の実装が重要となる
この脆弱性は、Webアプリケーションだけでなく、様々なソフトウェアで発生する可能性があるため、注意が必要だ。
CVE-2025-22479に関する考察
Dell Storage Center Dell Storage Managerのパス・トラバーサル脆弱性(CVE-2025-22479)は、低リスク(LOW)と評価されているものの、隣接ネットワークからの未認証攻撃が可能である点が懸念される。迅速なアップデート適用が重要であり、影響を受けるシステムは速やかに最新バージョンに更新する必要があるだろう。
今後、この脆弱性を悪用した攻撃が増加する可能性も考えられる。そのため、定期的なセキュリティ監査や脆弱性スキャンの実施、そしてセキュリティ意識の高さが求められる。攻撃手法の進化にも対応できるよう、継続的なセキュリティ対策の強化が不可欠だ。
さらに、Dellは、この脆弱性に関する情報を積極的に公開し、ユーザーへの啓発活動を行うべきである。具体的な対策方法や、アップデートの適用方法などを分かりやすく説明することで、ユーザーによる迅速な対応を促すことが重要となるだろう。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-22479」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-22479, (参照 2025-05-15).