Fortra社、GoAnywhereの脆弱性CVE-2025-0049を公開、7.8.0以前のバージョンに影響

記事の要約

  • Fortra社がGoAnywhereの脆弱性CVE-2025-0049を公開
  • GoAnywhere 7.8.0より前のバージョンに影響
  • 存在しないディレクトリへのファイルアップロードでサーバパス情報が漏洩

GoAnywhereの脆弱性情報公開

Fortra社は2025年4月28日、自社製品GoAnywhereにおけるセキュリティ脆弱性CVE-2025-0049に関する情報を公開した。この脆弱性は、GoAnywhere 7.8.0より前のバージョンに影響するものである。

Webユーザーがサブフォルダへの作成権限を持たない状態で、存在しないディレクトリにファイルアップロードを試行すると、エラーメッセージに絶対サーバーパスが含まれるという問題だ。この情報漏洩は、アプリケーションマッピングのFuzzingを許容する可能性がある。

Fortra社は、この脆弱性に関する詳細な情報を公式ウェブサイトで公開しており、ユーザーは速やかにバージョン7.8.0以降へのアップデートを行うべきである。

この脆弱性は、CWE-209(エラーメッセージに機密情報が含まれる)に分類され、CVSSスコアは3.5(低)と評価されている。

脆弱性詳細

項目詳細
脆弱性識別子CVE-2025-0049
発表日2025-04-28
影響を受ける製品GoAnywhere 7.8.0より前のバージョン
脆弱性の種類エラーメッセージに機密情報が含まれる
CVSSスコア3.5 (低)
CWECWE-209
ベンダFortra, LLC
Fortraセキュリティアドバイザリ

CWE-209について

CWE-209は、エラーメッセージに機密情報が含まれることを示す脆弱性である。これは、アプリケーションがエラー発生時に、ユーザーに表示するエラーメッセージに、本来公開されるべきではない情報(例えば、ファイルパス、データベース接続文字列、内部エラーコードなど)を含んでしまうことで発生する。

  • 機密情報の漏洩につながる
  • 攻撃者によるシステムの侵害を容易にする
  • アプリケーションのセキュリティリスクを高める

適切なエラーハンドリングとログ管理を行うことで、この脆弱性を防ぐことが重要だ。エラーメッセージには、ユーザーにとって必要な情報のみを含めるべきである。

GoAnywhere CVE-2025-0049に関する考察

GoAnywhere 7.8.0より前のバージョンにおけるCVE-2025-0049は、エラーメッセージからの機密情報漏洩という比較的影響の低い脆弱性ではあるものの、攻撃者にとってシステムへの侵入経路となり得るため軽視できない。迅速なアップデートが重要であり、企業はセキュリティパッチの適用を優先すべきだ。

今後、同様の脆弱性が他のアプリケーションでも発見される可能性がある。開発者は、エラーメッセージに機密情報が含まれないよう、細心の注意を払ってアプリケーションを開発する必要がある。適切な入力検証や出力エンコーディング、そしてエラーハンドリングのベストプラクティスを遵守することが重要となるだろう。

さらに、セキュリティ監査や脆弱性スキャンを定期的に実施し、潜在的な脆弱性を早期に発見・対応することが重要だ。継続的なセキュリティ対策によって、システム全体のセキュリティレベルを向上させることが期待できる。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-0049」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-0049, (参照 2025-05-15).

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