IPW Systems Metazoの脆弱性CVE-2025-46661が公開、リモートコード実行の危険性

記事の要約

  • IPW Systems Metazoの脆弱性CVE-2025-46661が公開された
  • Metazoバージョン8.1.3以前で、未認証のリモートコード実行が可能だった
  • サプライヤーによって全てのインスタンスがパッチ適用済みだ

IPW Systems Metazoの脆弱性情報公開

MITRE Corporationは2025年4月28日、IPW Systems Metazoにおける深刻な脆弱性CVE-2025-46661を公開した。この脆弱性により、認証されていない攻撃者がリモートコードを実行できる可能性があったのだ。

具体的には、smartyValidator.phpファイルにおけるサーバサイドテンプレートインジェクション(SSTI)の脆弱性が原因である。攻撃者はテンプレート式を提供することで、任意のコードを実行できたのだ。

IPW Systemsは、全てのMetazoインスタンスに対してパッチを適用済みであると発表している。そのため、ユーザーは速やかにソフトウェアのアップデートを行う必要がある。

この脆弱性のCVSSスコアは10.0で、深刻度レベルはCRITICALと評価されている。迅速な対応が求められる。

脆弱性詳細と対応状況

項目詳細
脆弱性名CVE-2025-46661
影響を受ける製品IPW Systems Metazo 8.1.3以前
脆弱性の種類未認証リモートコード実行(SSTI)
CVSSスコア10.0
深刻度CRITICAL
対応状況パッチ適用済み
発表日2025年4月28日
Code WhiteIPW Systems

サーバサイドテンプレートインジェクション(SSTI)について

サーバサイドテンプレートインジェクション(SSTI)とは、Webアプリケーションが使用するテンプレートエンジンに悪意のあるコードを注入する攻撃手法である。テンプレートエンジンは、動的にWebページを生成するために使用される。攻撃者は、テンプレートエンジンに悪意のあるコードを注入することで、サーバ上で任意のコードを実行できる可能性があるのだ。

  • テンプレートエンジンへの入力値の検証不足
  • 適切なサニタイズ処理の欠如
  • 脆弱なテンプレートエンジンの利用

SSTIは、機密情報の漏洩やシステムの乗っ取りにつながる危険性があるため、開発者は適切な対策を行う必要がある。入力値の検証やサニタイズ処理を徹底し、安全なテンプレートエンジンの利用を心がけるべきだ。

CVE-2025-46661に関する考察

IPW Systems Metazoの脆弱性CVE-2025-46661の迅速な対応は、企業のセキュリティ対策の重要性を改めて示している。迅速なパッチ適用は、潜在的な被害を最小限に抑える上で不可欠だ。しかし、全てのシステムが最新のパッチを適用できるとは限らないため、定期的なセキュリティ監査や脆弱性スキャンの実施が重要となるだろう。

今後、同様の脆弱性が他のシステムでも発見される可能性がある。そのため、開発者はセキュリティに関するベストプラクティスを遵守し、安全なコーディングを実践する必要がある。また、ユーザーはソフトウェアのアップデートを常に最新の状態に保つべきだ。

さらに、セキュリティ意識の向上のための教育やトレーニングプログラムの提供も重要となるだろう。セキュリティインシデント発生時の対応マニュアルの作成や、定期的な訓練を実施することで、迅速かつ適切な対応が可能になる。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-46661」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-46661, (参照 2025-05-15).

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