libheifの脆弱性CVE-2025-43966が公開、1.19.6へのアップデートが必須

記事の要約

  • libheif 1.19.6以前のバージョンの脆弱性CVE-2025-43966が公開された
  • NULLポインタデリファレンスによる脆弱性で、CVSSスコアは2.9(LOW)
  • 1.19.6以降のバージョンへのアップデートが推奨される

libheifの脆弱性情報公開

MITRE Corporationは2025年4月20日、libheif 1.19.6以前のバージョンにおける脆弱性CVE-2025-43966を公開した。この脆弱性は、image-items/iden.cc内のImageItem_iden関数におけるNULLポインタデリファレンスに起因するものである。

この脆弱性により、攻撃者が悪意のあるHEIF画像ファイルを提供することで、システムのクラッシュを引き起こす可能性がある。CVE-2025-43966のCVSSスコアは2.9(LOW)と評価されているが、攻撃の成功には高いアクセス権限が必要となる。

libheifの開発元であるstrukturagは、脆弱性を修正したバージョン1.19.6をリリースしている。ユーザーは速やかにアップデートを行うことが推奨されるのだ。

脆弱性詳細と対応策

項目詳細
脆弱性名CVE-2025-43966
公開日2025-04-20
影響を受けるバージョンlibheif 1.19.6以前
脆弱性の種類NULLポインタデリファレンス(CWE-476)
CVSSスコア2.9(LOW)
修正済みバージョンlibheif 1.19.6
参考情報GitHub commitGitHub compare

NULLポインタデリファレンスについて

NULLポインタデリファレンスとは、プログラムがNULLポインタ(何も指していないポインタ)を参照しようとした際に発生するエラーである。これは、プログラムの予期せぬ動作やクラッシュを引き起こす可能性がある。

  • メモリ破壊の可能性
  • プログラムの異常終了
  • セキュリティ脆弱性の原因となる

NULLポインタデリファレンスを防ぐためには、ポインタ変数を初期化し、NULLチェックを行うことが重要だ。適切なメモリ管理とコーディング規約の遵守が不可欠である。

CVE-2025-43966に関する考察

libheifにおけるCVE-2025-43966の発見は、オープンソースソフトウェアのセキュリティ確保の重要性を改めて示している。迅速な脆弱性対応と、ユーザーによるアップデートが不可欠だ。この脆弱性は、CVSSスコアが低いものの、悪意のある攻撃者によって悪用される可能性も否定できない。

今後、同様の脆弱性が他のオープンソースソフトウェアでも発見される可能性がある。開発者は、セキュリティに関するベストプラクティスを遵守し、定期的なセキュリティ監査を実施する必要があるだろう。ユーザーは、テクノロジーのアップデートを常に最新の状態に保つことで、セキュリティリスクを軽減できる。

さらに、セキュリティに関する教育や啓発活動の強化も重要である。開発者とユーザー双方によるセキュリティ意識の向上によって、より安全なソフトウェア開発と利用環境を実現できるのだ。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-43966」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-43966, (参照 2025-05-15).

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