目次
記事の要約
- Mydata Informatics社のTicket Sales AutomationにおけるSQLインジェクション脆弱性CVE-2025-2812が公開された
- 2025年5月2日に発表され、2025年4月3日以前のバージョンのTicket Sales Automationに影響する
- Blind SQL Injectionが可能で、CVSSスコアは9.8とクリティカルな脆弱性である
Mydata Informatics Ticket Sales Automationの脆弱性情報公開
トルコのComputer Emergency Response Team (TR-CERT)は、Mydata Informatics社のTicket Sales AutomationにおけるSQLインジェクション脆弱性CVE-2025-2812を2025年5月2日に公開した。この脆弱性は、SQLコマンドで使用される特殊要素の不適切な無効化によるBlind SQL Injectionを許容するものである。
影響を受けるのは、2025年4月3日(DD.MM.YYYY)以前のバージョンのTicket Sales Automationだ。TR-CERTは、この脆弱性の深刻度をクリティカルと評価し、迅速な対応を呼びかけている。攻撃者は、この脆弱性を悪用してデータベース内の機密情報を不正に取得する可能性があるのだ。
この脆弱性に関する情報は、TR-CERTの公式ウェブサイトにも掲載されている。開発者は、速やかにTicket Sales Automationを最新バージョンにアップデートし、脆弱性を修正する必要がある。この脆弱性への対応は、データの安全性を確保するために極めて重要である。
発見者はHasan Yasin YASAR氏である。この脆弱性情報は、USOM(Ulusal Siber Olaylara Müdahale Merkezi)の報告書TR-25-0099にも記載されている。
脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-2812 |
発表日 | 2025-05-02 |
影響を受ける製品 | Mydata Informatics Ticket Sales Automation |
影響を受けるバージョン | 2025年4月3日以前 |
脆弱性タイプ | SQLインジェクション(Blind SQL Injection) |
CVSSスコア | 9.8 (CRITICAL) |
CWE | CWE-89 |
発見者 | Hasan Yasin YASAR |
参考情報 | https://www.usom.gov.tr/bildirim/tr-25-0099 |
SQLインジェクションについて
SQLインジェクションとは、悪意のあるSQL文をアプリケーションに挿入することで、データベースを不正に操作する攻撃手法である。この攻撃によって、データの改ざん、漏洩、削除などが発生する可能性がある。
- 不正なSQL文の挿入
- データベースへのアクセス権限の取得
- データの改ざん・漏洩・削除
SQLインジェクションを防ぐためには、パラメータ化されたクエリを使用したり、入力値の検証を徹底するなどの対策が必要だ。適切なセキュリティ対策を講じることで、このような攻撃からシステムを保護することができる。
CVE-2025-2812に関する考察
Mydata Informatics社のTicket Sales AutomationにおけるSQLインジェクション脆弱性CVE-2025-2812の発見は、システムのセキュリティ対策の重要性を改めて示している。迅速なパッチ適用と、入力値の適切なサニタイジングが不可欠だ。この脆弱性への対応が遅れると、顧客データの漏洩やシステムの機能停止といった深刻な事態につながる可能性がある。
今後、同様の脆弱性が他のシステムでも発見される可能性がある。そのため、開発者はセキュリティに関するベストプラクティスを遵守し、定期的なセキュリティ監査を実施する必要がある。また、ユーザーは、テクノロジーのアップデートを常に最新の状態に保つことが重要だ。
この脆弱性の発見は、セキュリティ意識の向上と、より安全なシステム開発の促進に繋がるだろう。開発者とユーザー双方による継続的な努力が、安全な情報社会の実現に不可欠である。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-2812」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-2812, (参照 2025-05-15).