目次
記事の要約
- Netgear EX6120 1.0.3.94のバッファオーバーフロー脆弱性CVE-2025-4140が公開された
- `sub_30394`関数の引数`host`の操作がバッファオーバーフローを引き起こす
- リモートから攻撃が可能で、CVSSスコアは8.7(HIGH)と評価されている
Netgear EX6120の脆弱性情報公開
VulDBは2025年4月30日、Netgear EX6120 1.0.3.94における深刻な脆弱性CVE-2025-4140を公開した。この脆弱性は、`sub_30394`関数におけるバッファオーバーフローであり、リモートからの攻撃が可能であることが確認されているのだ。
攻撃者は、`host`引数を操作することでバッファオーバーフローを引き起こし、システムを制御できる可能性がある。この脆弱性は、CVSS v4で8.7(HIGH)、CVSS v3.1とv3.0で8.8(HIGH)と評価されており、非常に危険なものであると言える。ベンダーであるNetgearには早期に情報開示が行われたものの、いかなる対応もなかったことが報告されている。
この脆弱性情報は、VulDBのデータベース(VDB-306632)に登録されており、詳細な技術情報はVulDBのウェブサイトで確認できる。CVE-2025-4140は、バッファオーバーフロー(CWE-120)とメモリ破損(CWE-119)に分類され、深刻なセキュリティリスクとなる可能性があるのだ。
脆弱性詳細と関連情報
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-4140 |
公開日 | 2025-04-30 |
更新日 | 2025-04-30 |
影響を受ける製品 | Netgear EX6120 バージョン1.0.3.94 |
脆弱性タイプ | バッファオーバーフロー |
CVSS v4 | 8.7 (HIGH) |
CVSS v3.1/v3.0 | 8.8 (HIGH) |
攻撃ベクトル | ネットワーク |
攻撃難易度 | 容易 |
認証 | 不要 |
バッファオーバーフローについて
バッファオーバーフローとは、プログラムがデータ格納領域(バッファ)の境界を超えてデータ書き込みを行う脆弱性のことだ。これは、プログラムがバッファのサイズを適切にチェックせずにデータを受け入れる場合に発生する。
- 予期せぬプログラムの動作
- システムクラッシュ
- リモートコード実行
バッファオーバーフローは、攻撃者が悪意のあるコードを実行させ、システムを乗っ取ったり、機密情報を盗んだりする可能性があるため、非常に危険な脆弱性である。適切な入力検証やバッファサイズチェックを行うことで、この脆弱性を防ぐことが重要だ。
CVE-2025-4140に関する考察
Netgear EX6120におけるCVE-2025-4140は、リモートからの攻撃が可能であるため、迅速な対応が必要だ。特に、テクノロジーに直接接続されているデバイスであるため、悪用されるリスクは高いと言える。この脆弱性に対するパッチの提供が遅れていることは、深刻な問題である。
今後、この脆弱性を悪用した攻撃が増加する可能性がある。そのため、Netgearは迅速にパッチをリリースし、ユーザーへの周知徹底を行う必要がある。ユーザー側も、パッチがリリースされたら速やかに適用し、セキュリティ対策を強化する必要があるだろう。
さらに、この脆弱性のようなバッファオーバーフローを防ぐための開発手法の改善も重要だ。セキュアコーディングの教育や、静的・動的解析ツールの活用など、開発プロセス全体でのセキュリティ対策の強化が求められる。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-4140」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-4140, (参照 2025-05-15).