OpenHarmony v4.1.0~v5.0.3のNULLポインタデリファレンス脆弱性CVE-2025-25218が公開

記事の要約

  • OpenHarmony v5.0.3以前のバージョンの脆弱性が公開された
  • ローカル攻撃者によるDoS攻撃が可能になるNULLポインタデリファレンス脆弱性
  • CVE-2025-25218として公開され、影響を受けるバージョンはv4.1.0~v5.0.3

OpenHarmonyのセキュリティ脆弱性情報公開

OpenHarmonyは2025年5月6日、OpenHarmony v5.0.3以前のバージョンにおけるセキュリティ脆弱性に関する情報を公開した。この脆弱性は、ローカル攻撃者がNULLポインタデリファレンスを利用してサービス運用妨害(DoS)攻撃を実行できる可能性があることを示しているのだ。

具体的には、サードパーティ製のmksh(MirBSD Korn Shell)に存在するNULLポインタデリファレンス脆弱性である。この脆弱性により、攻撃者は特別な権限を必要とせずに、システムをクラッシュさせることができる。この脆弱性は、OpenHarmony v4.1.0からv5.0.3までのバージョンに影響を与えることが確認されている。

OpenHarmonyは、この脆弱性に対処するためのパッチを開発し、公開している。影響を受けるバージョンを使用しているユーザーは、速やかにパッチを適用することが推奨される。この脆弱性は、CVSSスコアが3.3と低く評価されているものの、ローカル攻撃者によるDoS攻撃が可能であるため、軽視すべきではない。

影響を受けるOpenHarmonyバージョンと対策

項目詳細
脆弱性識別子CVE-2025-25218
脆弱性タイプNULL Pointer Dereference
影響を受けるバージョンv4.1.0~v5.0.3
深刻度LOW (CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:L)
公開日2025-05-06
対策パッチ適用
詳細情報

NULLポインタデリファレンス脆弱性について

NULLポインタデリファレンスとは、プログラムがNULLポインタ(メモリ上の有効なアドレスを指していないポインタ)を参照しようとした際に発生するエラーのことだ。これは、プログラムの予期せぬ終了(クラッシュ)や、不正な動作を引き起こす可能性がある。

  • メモリ破壊の可能性
  • プログラムの異常終了
  • DoS攻撃への悪用

NULLポインタデリファレンスはにおける一般的なエラーであり、多くのセキュリティ脆弱性の原因となる。そのため、プログラム開発においては、NULLポインタのチェックを徹底することが重要である。

CVE-2025-25218に関する考察

OpenHarmonyにおけるCVE-2025-25218の発見は、オープンソースソフトウェアのセキュリティ確保の重要性を改めて示している。迅速なパッチ提供は評価できるものの、ローカル攻撃者によるDoS攻撃の可能性があるため、ユーザーは速やかな対応が必要だ。この脆弱性の発見は、今後のOpenHarmony開発におけるセキュリティ対策の強化に繋がるだろう。

今後、同様の脆弱性の発生を防ぐためには、より厳格なコードレビューやセキュリティテストの実施が不可欠である。また、開発者コミュニティによる積極的な脆弱性報告体制の構築も重要となるだろう。OpenHarmonyは、セキュリティに関する透明性を高め、ユーザーの信頼を維持していく必要がある。

さらに、OpenHarmonyの開発チームは、この脆弱性に関する情報を積極的に公開し、ユーザーへの啓発活動を行うべきだ。これにより、ユーザーは脆弱性への理解を深め、適切な対策を講じることができるようになるだろう。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-25218」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-25218, (参照 2025-05-15).

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