目次
記事の要約
- WP Maps WordPressプラグインの脆弱性CVE-2025-3504が公開された
- バージョン4.7.2未満で、管理者権限を持つユーザーによるStored XSS攻撃が可能
- 攻撃はunfiltered_html capabilityが許可されていなくても実行可能
WP Maps WordPressプラグインの脆弱性情報公開
WPScanは2025年5月1日、WordPressプラグインWP Mapsの脆弱性CVE-2025-3504に関する情報を公開した。この脆弱性により、バージョン4.7.2未満のWP Mapsを使用しているサイトでは、管理者権限を持つユーザーがStored Cross-Site Scripting (XSS)攻撃を実行できる可能性があるのだ。
攻撃者は、マップ設定の不適切なサニタイズとエスケープを悪用することで、悪意のあるスクリプトをサイトに挿入できる。この攻撃は、unfiltered_html capabilityが無効化されているマルチサイト環境でも実行可能であることが確認されている。そのため、多くのWordPressサイトが影響を受ける可能性がある。
WPScanは、この脆弱性を発見したDmitrii Ignatyev氏と、脆弱性情報の調整を担当したWPScanコーディネーターに謝意を表している。迅速な対応と情報公開によって、多くのWordPressユーザーが被害を回避できる見込みだ。
脆弱性詳細と対策
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性名 | CVE-2025-3504 |
公開日 | 2025-05-01 |
影響を受けるバージョン | 4.7.2未満 |
脆弱性の種類 | Stored Cross-Site Scripting (XSS) |
深刻度 | LOW (CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:H/UI:R/S:U/C:L/I:L/A:N) |
発見者 | Dmitrii Ignatyev |
調整者 | WPScan |
Stored Cross-Site Scripting (XSS)について
Stored XSSとは、攻撃者がWebサイトのデータベースなどに悪意のあるスクリプトを保存し、他のユーザーがそのWebサイトにアクセスした際に、そのスクリプトが実行される攻撃手法である。この攻撃は、ユーザーのセッションを乗っ取ったり、個人情報を盗んだりするなど、深刻な被害につながる可能性がある。
- 攻撃者は、Webサイトの入力フォームなどを利用して悪意のあるスクリプトを挿入する
- 挿入されたスクリプトは、Webサイトのデータベースに保存される
- 他のユーザーがWebサイトにアクセスすると、保存されたスクリプトが実行される
対策としては、ユーザーからの入力データに対して適切なサニタイズとエスケープを行うことが重要だ。また、定期的なセキュリティアップデートを実施し、最新のセキュリティパッチを適用することも不可欠である。
WP Maps脆弱性に関する考察
WP Mapsプラグインの脆弱性CVE-2025-3504は、管理者権限を持つユーザーを標的にした攻撃である点が特徴的だ。これは、内部からの攻撃や、管理者アカウントが侵害された場合のリスクを高める可能性がある。そのため、迅速なバージョンアップによる対策が重要となるだろう。
今後、この脆弱性を悪用した攻撃が増加する可能性も考えられる。攻撃者は、この脆弱性を他の脆弱性と組み合わせることで、より大きな被害をもたらす可能性もある。そのため、セキュリティ対策の強化と、ユーザーへの啓発活動が求められる。
WP Maps開発者には、迅速なパッチ適用と、将来的なセキュリティ強化のための対策を講じることを期待したい。また、ユーザー側も、定期的なプラグインのアップデートと、セキュリティに関する知識の向上に努める必要があるだろう。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-3504」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3504, (参照 2025-05-15).