目次
記事の要約
- PostgreSQLのpgAdmin4にクロスサイトスクリプティングの脆弱性
- バージョン9.1以前に、クエリツールとデータ表示ツールにXSSの脆弱性が存在
- 攻撃者が任意のHTML/JavaScriptを実行可能
PostgreSQLのpgAdmin4におけるクロスサイトスクリプティングの脆弱性CVE-2025-2946
PostgreSQLのpgAdmin 4のバージョン9.1以前に、クロスサイトスクリプティング(XSS)の脆弱性(CVE-2025-2946)が存在することが2025年4月3日に発表された。この脆弱性は、クエリツールとデータ表示/編集ツールにおけるクエリ結果のレンダリング処理に起因する。
攻撃者がこの脆弱性を悪用すると、ユーザーのブラウザ上で任意のHTML/JavaScriptコードを実行することが可能になる。これにより、ユーザーのセッション情報の窃取や、悪意のあるWebサイトへのリダイレクトなどの攻撃が実行される可能性がある。
この脆弱性は深刻度「CRITICAL」と評価されており、CVSS v3.1スコアは9.1となっている。影響を受けるバージョンは9.2より前のバージョンであり、早急なアップデートが推奨される。
pgAdmin 4の脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-2946 |
対象製品 | pgAdmin 4 |
影響を受けるバージョン | 9.1以前 |
脆弱性の種類 | クロスサイトスクリプティング(XSS) |
CVSS v3.1スコア | 9.1 (CRITICAL) |
クロスサイトスクリプティング(XSS)について
クロスサイトスクリプティング(XSS)とは、Webアプリケーションの脆弱性を利用して、攻撃者が悪意のあるスクリプトをユーザーのブラウザ上で実行させる攻撃手法のことを指す。主な特徴は以下の通りだ。
- Webサイトの脆弱性を悪用
- ユーザーのブラウザで悪意のあるスクリプトを実行
- セッション情報の窃取やWebサイトの改ざん
XSS攻撃は、ユーザーがWebサイトを閲覧する際に、攻撃者が仕込んだスクリプトが実行されるため、ユーザー自身が気づきにくいという特徴がある。対策としては、Webアプリケーションの入力値検証やエスケープ処理の徹底が重要となる。
pgAdmin 4のXSS脆弱性に関する考察
pgAdmin 4のXSS脆弱性は、データベース管理ツールという性質上、攻撃が成功した場合の影響が大きいと考えられる。データベースにアクセス可能なユーザーの権限を窃取されると、機密情報の漏洩やデータベースの改ざんにつながる可能性があるだろう。
この問題に対して考えられる解決策としては、pgAdmin 4の最新バージョンへのアップデートが最も重要だ。また、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)の導入や、入力値検証の強化なども有効な対策となるだろう。
今後は、開発段階でのセキュリティテストの実施や、脆弱性情報の早期収集体制の構築が望まれる。また、ユーザーに対してセキュリティに関する啓発活動を行うことも、XSS攻撃のリスクを低減するために重要である。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-2946」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-2946, (参照 2025-04-29).