YesWikiの脆弱性CVE-2025-46348が公開、4.5.4へのアップデートが必須

記事の要約

  • YesWiki 4.5.4未満のバージョンの脆弱性CVE-2025-46348が公開された
  • 認証なしでサイトバックアップの作成とダウンロードが可能だった
  • 4.5.4へのアップデートで脆弱性が修正された

YesWikiの脆弱性情報公開

GitHubは2025年4月29日、PHPで記述されたWikiシステムYesWikiの脆弱性に関する情報を公開した。この脆弱性CVE-2025-46348は、YesWikiバージョン4.5.4より前のバージョンに存在するもので、深刻なセキュリティリスクとなる可能性があるのだ。

具体的には、認証されていないユーザーがサイトバックアップの作成とダウンロードを実行できるという問題だ。バックアップファイル名は予測可能な形式で生成されるため、悪意のあるユーザーは認証なしでバックアップを取得し、機密情報を盗み取ったり、ファイルシステムを攻撃したりすることが可能となる。

この脆弱性は、CWE-287(不適切な認証)とCWE-862(権限の欠如)に分類され、CVSSスコアは10.0(クリティカル)と評価されている。攻撃者は、バックアップファイルのダウンロードを通じて、サイトの機密情報を入手できる可能性があるのだ。

脆弱性詳細と修正情報

項目詳細
脆弱性識別子CVE-2025-46348
公開日2025-04-29
更新日2025-04-29
影響を受けるバージョン4.5.4未満
修正済みバージョン4.5.4
脆弱性の種類認証なしでのサイトバックアップ作成・ダウンロード
CVSSスコア10.0 (CRITICAL)
CWECWE-287, CWE-862
GitHubセキュリティアドバイザリ

脆弱性対策

YesWikiを使用しているユーザーは、速やかにバージョン4.5.4にアップデートすることが重要だ。これにより、認証なしでのバックアップ作成・ダウンロードを防止し、セキュリティリスクを軽減できる。

  • YesWikiのバージョンを確認する
  • 最新バージョン4.5.4へのアップデートを実施する
  • アップデート後の動作確認を行う

アップデートが完了したら、システムの動作確認を行い、問題がないことを確認する必要がある。万が一、問題が発生した場合は、YesWikiのサポートに問い合わせることを推奨する。

YesWiki脆弱性に関する考察

YesWikiの脆弱性CVE-2025-46348は、認証機構の欠陥によって発生した深刻な問題だ。バックアップファイルへのアクセス制限が不十分だったことが原因であり、機密情報の漏洩やサービス妨害につながる可能性があった。迅速な対応によって被害拡大は防げたものの、開発プロセスにおけるセキュリティチェックの重要性を改めて認識させる事例と言えるだろう。

今後、同様の脆弱性を防ぐためには、開発段階でのセキュリティテストの強化が不可欠だ。静的・動的解析ツールを用いたコードレビューや、ペネトレーションテストによる脆弱性診断などを実施することで、潜在的なリスクを早期に発見し、修正することができる。また、定期的なセキュリティアップデートの提供と、ユーザーへの迅速な情報提供体制の構築も重要となるだろう。

さらに、YesWikiのようなオープンソースソフトウェアにおいては、コミュニティからのフィードバックを積極的に取り入れる体制も重要だ。セキュリティに関する問題を早期に発見し、迅速に対応することで、より安全なソフトウェアを提供できるようになるだろう。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-46348」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-46348, (参照 2025-05-15).

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