ALBEDO Net.Timeに脆弱性CVE-2025-2185、セッション管理不備でパスワード傍受の恐れ

記事の要約

  • ALBEDO Telecom Net.Timeの脆弱性CVE-2025-2185が公開
  • セッション管理不備によりパスワードが傍受される可能性
  • 影響を受けるバージョンは1.4.4、早急な対策が求められる

ALBEDO Telecom Net.Time 1.4.4にセッション管理の脆弱性CVE-2025-2185

ICS-CERTは2025年4月24日、ALBEDO Telecom Net.Time – PTP/NTP clock (Serial No. NBC0081P) ソフトウェアリリース1.4.4に、不十分なセッション有効期限に関する脆弱性CVE-2025-2185が存在することを公表した。この脆弱性により、攻撃者が暗号化されていない接続を介してパスワードを送信し、製品が傍受に対して脆弱になる可能性がある。

この脆弱性はCWE-613(不十分なセッション有効期限)として特定されており、CVSS v3.1スコアは8.0(HIGH)、CVSS v4.0スコアは8.5(HIGH)と評価されている。影響を受ける製品はALBEDO Telecom Net.Time – PTP/NTP clock (Serial No. NBC0081P)のソフトウェアリリース1.4.4だ。

この脆弱性は、CoE-CNDS LabのKhalid Markar、Parul Sindhwad、Dr. Faruk KaziによってCISAに報告された。CISAはこの脆弱性に関するアドバイザリを公開しており、ALBEDO Telecomの連絡先も参照可能となっている。

ALBEDO Telecom Net.Timeの脆弱性詳細

項目詳細
CVE IDCVE-2025-2185
製品ALBEDO Telecom Net.Time – PTP/NTP clock (Serial No. NBC0081P)
影響を受けるバージョン1.4.4
脆弱性不十分なセッション有効期限 (CWE-613)
CVSS v3.1スコア8.0 (HIGH)
CVSS v4.0スコア8.5 (HIGH)
CISAのアドバイザリはこちら

CWE-613(不十分なセッション有効期限)について

CWE(Common Weakness Enumeration)とは、ソフトウェアのセキュリティ上の脆弱性の種類を体系的に分類したもので、CWE-613はその一つだ。主な特徴は以下の通り。

  • セッション管理の不備
  • 攻撃者による不正アクセス
  • 機密情報の漏洩リスク

CWE-613の脆弱性は、セッションの有効期限が適切に設定されていない場合に発生し、攻撃者がセッションIDを悪用してシステムに不正にアクセスするリスクを高める。適切なセッション管理と有効期限の設定が重要となる。

CVE-2025-2185に関する考察

ALBEDO Telecom Net.Timeの脆弱性CVE-2025-2185は、産業用制御システム(ICS)におけるセキュリティの重要性を改めて認識させる事例だ。特にPTP/NTPクロックのようなネットワークに接続された機器は、時刻同期の基盤となるため、そのセキュリティが侵害されるとシステム全体の信頼性が損なわれる可能性がある。

今後は、セッション管理だけでなく、ファームウェアのアップデートや脆弱性情報の共有など、多層防御のアプローチが求められるだろう。また、サプライチェーン全体でのセキュリティ対策の強化も不可欠だ。ALBEDO Telecomには、迅速な修正プログラムの提供と、ユーザーへの適切な情報提供を期待したい。

さらに、このような脆弱性が発見された場合、速やかにCISAのような機関に報告し、情報共有を行うことが重要だ。これにより、他の組織や企業も同様のリスクに備えることができ、より安全な社会の実現に貢献できるだろう。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-2185」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-2185, (参照 2025-04-29).

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