目次
記事の要約
- Oracle MySQL Serverの脆弱性CVE-2025-21580が発表
- 複数のMySQL Serverバージョンに影響、DoS攻撃の可能性
- アップデートによる脆弱性対策が推奨される
Oracle MySQL ServerにDoS脆弱性CVE-2025-21580が発覚
Oracle Corporationは、Oracle MySQL Serverに存在する脆弱性CVE-2025-21580に関するアドバイザリを2025年4月15日に公開した。この脆弱性は、複数のMySQL Serverバージョンに影響を及ぼし、ネットワーク経由での攻撃によりサービス拒否(DoS)状態を引き起こす可能性がある。
影響を受けるバージョンは、8.0.0から8.0.41、8.4.0から8.4.4、そして9.0.0から9.2.0までと広範囲に及ぶ。攻撃者は、複数のプロトコルを介してネットワークアクセスを持つ高い権限を持つユーザーである必要があり、脆弱性を悪用することでMySQL Serverをクラッシュさせることが可能になる。
CVSS 3.1 Base Scoreは4.9と評価されており、可用性への影響が最も大きいとされている。Oracleは、影響を受けるバージョンのユーザーに対し、最新バージョンへのアップデートを推奨している。
CVE-2025-21580脆弱性の詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-21580 |
CNA | Oracle |
公開日 | 2025年4月15日 |
影響を受ける製品 | MySQL Server |
影響を受けるバージョン | 8.0.0-8.0.41, 8.4.0-8.4.4, 9.0.0-9.2.0 |
CVSS 3.1 Base Score | 4.9 (Availability impacts) |
CVSSについて
CVSS(Common Vulnerability Scoring System)とは、ソフトウェアの脆弱性に対する共通の評価指標のことを指す。以下のような特徴がある。
- 脆弱性の深刻度を数値化
- 業界標準の評価システム
- 攻撃元や必要な特権などの要素を考慮
CVSSスコアは、脆弱性の深刻度を客観的に評価するために広く利用されており、脆弱性対策の優先順位付けに役立つ。CVSSの評価基準を理解することで、システム管理者は自社の環境におけるリスクを適切に判断し、必要な対策を講じることが可能になる。
MySQL Serverの脆弱性CVE-2025-21580に関する考察
MySQL Serverの脆弱性CVE-2025-21580が発見されたことは、データベースセキュリティの重要性を改めて認識させる出来事だ。特に、影響を受けるバージョンが広範囲に及ぶため、多くのシステムが潜在的なリスクに晒されている可能性がある。早急なアップデートとセキュリティ対策の徹底が求められるだろう。
今回の脆弱性は、高い権限を持つ攻撃者がネットワーク経由でアクセスできる場合に悪用される可能性がある。したがって、不要なネットワークアクセスの制限や、アクセス制御リスト(ACL)の設定など、ネットワークセキュリティの強化も重要になるだろう。また、侵入検知システム(IDS)や侵入防止システム(IPS)の導入も有効な対策となり得る。
今後は、脆弱性情報の早期把握と迅速な対応が不可欠となる。Oracleからのセキュリティアドバイザリを定期的に確認し、最新のセキュリティパッチを適用することが重要だ。また、脆弱性診断ツールなどを活用して、自社のシステムに潜在する脆弱性を定期的にチェックすることも有効だろう。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-21580」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-21580, (参照 2025-04-29).