目次
記事の要約
- AppSheetにGemini AI Taskがプレビュー版として追加された
- データ抽出と分類機能がAppSheet Enterprise Plusユーザーに提供開始
- AI Task Step Testing機能が一般提供開始
AppSheetへのGemini統合に関する発表
Googleは2025年5月14日、Google Cloud Next 2025において、AppSheetソリューションにGeminiを統合したことを発表した。AppSheet Enterprise Plusユーザーは、アップロードされた写真からのキー情報の自動抽出、複雑なPDFの解析、内容に基づいた受信リクエストの分類、ルーティング、優先順位付けなどをシームレスに行えるようになったのだ。
この新機能は、Geminiを搭載した新しい「AI Task(プレビュー)」機能によって実現している。AI Taskは、機器写真の詳細抽出、PDF購買発注書の処理、受信リクエストの分類など、様々なプロセスを効率化する。AppSheet内で直接Geminiを活用できる点が大きな特徴だ。
さらに、ワークフロー内の個々のステップを迅速にテストできる「AI Task Step Testing」機能が一般提供開始となった。これにより、迅速かつ確実に反復作業を行うことが可能になったのだ。
データ抽出と分類機能はAppSheet Enterprise Plusユーザー向けにプレビュー版として提供され、AI Task Step Testing機能は一般提供開始となっている。
Gemini in AppSheetソリューションとAI Task Step Testing機能
項目 | 詳細 |
---|---|
機能名 | Gemini in AppSheetソリューション(プレビュー)、AI Task Step Testing |
提供開始日 | 2025年5月14日(プレビュー版) |
対象ユーザー | AppSheet Enterprise Plusユーザー |
機能 | データ抽出、分類、AI Task Step Testing |
AI Task Step Testing | 一般提供開始 |
利用料金 | プレビュー期間中は無料、一般提供開始後はAppSheetの自動化制限とクレジットに計上 |
Geminiについて
GeminiはGoogleによって開発された、大規模言語モデルである。画像、テキスト、コードなど様々な種類の情報を理解し、処理することができる。
- 高度な自然言語処理能力
- 画像認識やコード生成機能
- 様々なタスクへの適用可能性
AppSheetへの統合により、ユーザーはGeminiの高度な機能を容易に活用できるようになった。これにより、業務効率の向上や自動化の促進が期待できるのだ。
AppSheetへのGemini統合に関する考察
AppSheetへのGemini統合は、ローコード開発プラットフォームにおけるAI活用を大きく前進させるものだ。データ抽出や分類といった複雑な処理を容易に行えるようになったことで、開発者の生産性向上に大きく貢献するだろう。しかし、プレビュー版であるため、一般提供開始後に予期せぬ問題が発生する可能性も考慮する必要がある。
例えば、大量のデータ処理におけるパフォーマンスの問題や、特定のデータ形式への対応不足などが考えられる。これらの問題に対しては、Googleによる継続的なアップデートと、ユーザーからのフィードバックに基づいた改善が不可欠だ。また、Geminiの利用料金体系や、セキュリティ面での対策も重要なポイントとなるだろう。
今後、より高度なAI機能の追加や、様々なデータソースへの対応が期待される。例えば、音声データの処理や、リアルタイムでのデータ分析機能などが追加されれば、AppSheetの活用範囲はさらに広がるだろう。Googleには、ユーザーニーズを的確に捉え、AppSheetを進化させていくことを期待したい。
参考サイト/関連サイト
- Google Workspace.「 Google Workspace Updates: Extract and categorize data in AppSheet with the power of Gemini 」.https://workspaceupdates.googleblog.com/2025/05/extract-and-categorize-data-in-appsheet-with-gemini.html, (参照 2025-05-15).